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評伝 田畑政治 新装版 オリンピックに生涯をささげた男
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評伝 田畑政治 新装版 オリンピックに生涯をささげた男

杢代哲雄(著者)

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評伝 田畑政治 新装版 オリンピックに生涯をささげた男

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 国書刊行会
発売年月日 2018/06/22
JAN 9784336062673

評伝 田畑政治 新装版

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2020/07/24
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本来であれば東京オリンピック2020開幕であった今週読了。昨年の大河ドラマ『いだてん』の主人公の1人「まーちゃん」のモデルとなった田畑政治氏の回想に基づき、当時五輪スタッフとして参加していた方が著した評伝です。 本書では、ほぼ田畑氏が社会に出られてからの「俺“と”オリンピック」とでも言うべき、オリンピックや体育界との関わりのエピソードや業績と、それらに対する評価について、体育界において彼のフォロワーであった著者により評伝としてまとめられています。体育協会やJOCの運営に関する専門的で込み入った話も多いので、もし史実に基づくフィクションである『いだてん』で彼の人生に触れて興味を引かれなければ、多分一生本書を手に取ることはなかったでしょう。 当然ドラマは史実そのままではないと認識していましたが、本書に書かれている内容とドラマとを比べると、史実の細かいエピソードを実に巧みに換骨奪胎し、史実そのままではないにも関わらず史実の面白さを反映した物語としてドラマが練られていたことが見えてきます。 小さい所では例えば二・二六事件の際に、ドラマでは新聞社を襲撃した軍人に銃の台尻で「まーちゃん」が殴打される場面がありました。このエピソードは創作であることが確か朝日新聞のサイト「論座」の連載で語られていましたが、本書に「二・二六の前後に右翼に棒で殴られ、戦後は進駐軍兵士に銃尻で殴られたことがある」という田畑氏の回想が記されていたので「あっ」となりました。 この他にも、「銀座の新聞記者時代からのなじみのバー」の話や、東京オリンピックの事務総長を追われた際の川島正次郎氏との確執や、ドラマでは「裏組織委員会」と呼ばれた事務総長辞職後の活躍についても触れられていて、ドラマを見ていた人は間違いなく「ニヤリ」とすることができます。特に裏組織委員会は、ドラマよりも史実の方が資金も設備も充実しており驚かされました。 なお、本書は、ただ「スポーツが好き」「オリンピックは金になる」というだけでは体育振興は成立せず、スポーツによる市民の体力の向上、ひいては社会貢献と文化の向上といった志あってこそ成立するのだということを、田畑氏の遺した言葉から再認識させられる一冊でもあります。さて、ここまで強烈な志を持って、先輩同輩だけでなく若い世代をも惹きつける、「俺の」と言いつつこの上なく無私で、しかも強烈な牽引力を持ったリーダーは今後存在しうるのでしょうか?

Posted by ブクログ

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