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エコラリアス 言語の忘却について
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エコラリアス 言語の忘却について

ダニエル・ヘラー・ローゼン(著者), 関口涼子(訳者)

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エコラリアス 言語の忘却について

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2018/06/09
JAN 9784622087090

エコラリアス

¥5,060

商品レビュー

3

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2020/10/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

これは期待外れだった。帯には「言語哲学の最重要書」なんて書いてあって、「どんなに難解な理論が書かれているんだろう」とわくわくしながら読み始めたが、実際には、言語をテーマとした緩い連作エッセイであり、ジャンルは哲学というよりも文学に属するものであった。 著書はアガンベンの英訳者として有名であるらしく、なるほどアガンベンの本がしばしばそうであるように、ポエティックな醸成にテクストが収斂していく辺りがよく似ている。 本書の21の断章は基本的にそれぞれが独立しており、言語が「忘却」されたり新しい言語に移行したりするような歴史上の事象に言及したりもするのだが、そのことの意味をずっと奥まで追究することなく、ポエティックな余韻を醸し出すだけで終わってしまうから、「だからどうなんだ?」と思ってしまう。 シリアスな哲学書ないし学術書なら、思考をどんどん先まで進めていって、いわば地核に向けて穴を掘ってゆくところだが、本書では、地殻のほんの表層だけ軽く掘って、「そのなかから見る景色は素敵だなあ」なんて嘆息するだけで、次はまた横に移動して再び浅い穴を掘り始める。そうやって、地表に浅いクレーターを並べていくだけなので、地中の真実は全然見えてこないのである。 だから「言語哲学」などと呼ばずに最初から「エッセイ集」とでも銘打ってくれていれば、余計な期待を抱かずに済んだのに、と思う。 知的ではあるが軽いエッセイ集なので、寝る前に1章ずつ何となく読むというスタイルで読み通した。 この著者の別の本ではもっと違う、地核めがけて掘り進むような求心的な探究があるのかもしれないから何とも言えないが、本書はそのように、軽い書物だった。学術的な期待はしない方が良い。

Posted by ブクログ

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