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欲望の資本主義(2) 闇の力が目覚める時
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欲望の資本主義(2) 闇の力が目覚める時

丸山俊一(著者), NHK「欲望の資本主義」制作班(著者)

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欲望の資本主義(2) 闇の力が目覚める時

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東洋経済新報社
発売年月日 2018/04/27
JAN 9784492371220

欲望の資本主義(2)

¥1,650

商品レビュー

3.8

14件のお客様レビュー

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2024/06/16

NHKで放送された内容の書籍化。シリーズもので読み続けていけるのが嬉しい。今回は二巻だが、どこから読んでも問題ない。フランスの知性ダニエル・コーエン、異才哲学者マルクス・ガブリエルと奇才トーマス・セドラチェクの対談が見所。 アダムスミスが国富論で利己心を肯定しつつ、道徳感情論で...

NHKで放送された内容の書籍化。シリーズもので読み続けていけるのが嬉しい。今回は二巻だが、どこから読んでも問題ない。フランスの知性ダニエル・コーエン、異才哲学者マルクス・ガブリエルと奇才トーマス・セドラチェクの対談が見所。 アダムスミスが国富論で利己心を肯定しつつ、道徳感情論で共感を人間存在の基礎原理としておく二面性。シュンペーターの資本主義はその成功ゆえに自壊する。資本主義は、両義性を含むイデオロギーであると話すコーエン。社会へのテクノロジーの影響を考察する。新しいテクノロジーは多くの中産階級から仕事を奪うので、人々はより低スキルで低賃金の仕事への転職を余儀なくされる。一方、こうしたテクノロジーをコントロールできる上層の人だけがその恩恵を受ける。このことが景気の低迷と格差の広がりを同時にもたらしているという。そして、情報化が進んでも生産性の向上が実現しないという逆説「ソロー・パラドックス」に陥っていく。 既に、銀行や保険等の第三次産業では、既に職を離れた人がたくさんいるが、新しい職に職を奪われたそうした人々が前より報酬の高い職業に就くことができていない。ルーティンワークはマルクスの考える阻害であるしかし、反復の搾取から、創造性の搾取に起き変わるだけで、人々は創造的でなくてはならなくなる。 トリクルダウンが超緩やかに起きているのは事実だが、それ以上の早さで格差は広がり続ける。資本主義が無ければ、テクノロジーの発展は起こり得なかったのだろうか。それは異なる現象ではないかと、過去の発明を思い出す。しかし、資本主義は内部に社会主義を包括し得るが、逆はない。ある一国のみ、資本主義の外にいるという状態は不経済を被る。 マルクスが指摘した欲望と言うのは、資本主義の特徴ではなく、人間関係性の特徴であり、古代からあったもの。資本主義は、マックスウェーバーの言うようにプロテスタント、特にピューリタンの禁欲的モデルに従って説明する方が適切。プロテスタントの禁欲的モデルは貯蓄。ウェーバーにとって資本主義とは世界を合理化すること。欲望が合理化に必須と言うわけではなく、欲望とともに忍耐の合理化のプロセスが資本主義には必要。 欲望は資本主義ゆえではない。これは本著の示唆だが、ならば同様に、テクノロジーの発展も資本主義ゆえとは言い切れないのではないか。つまりは、人間のモチベーションを最大化する制度と必要な資金を提供できる仕組みがあれば良いのだろうが、しかし、やはり考える程、今の資本主義に到達してしまう。

Posted by ブクログ

2024/03/06

マルクスガブリエル氏の主張が心に残った ・資本主義はショウ(show)である ・資本主義には代替性がない。そのため内部に外部を作り出そうとする ・環境運動など非営利活動をきっかけに自然が商品化される 二酸化炭素や綺麗な空気の値段など

Posted by ブクログ

2022/03/23

生きるためのコストは、衣食住ではなく人と交流するためのコストが大きい、というのはなるほど、と思いました。 自分はわりと引きこもりタイプで、人との交流は疲れてしまい、ひとりでいることが好きですが、それでもやはり衣食住が整っていたとしてもひとりで生きていくのは精神的にも無理です。 そ...

生きるためのコストは、衣食住ではなく人と交流するためのコストが大きい、というのはなるほど、と思いました。 自分はわりと引きこもりタイプで、人との交流は疲れてしまい、ひとりでいることが好きですが、それでもやはり衣食住が整っていたとしてもひとりで生きていくのは精神的にも無理です。 そして、自分は特に節約しているわけではありませんが、生活コストがかなり低いのですが、交流コストがかなり低いからかな、と気付きました。そして田舎にいると東京に行きたいという人が必ず一クラスにひとり以上いますが、どれだけ交流を必要とするかは人それぞれですが生きるために多くの交流が必要なタイプだと田舎という閉ざされた世界では生きるのに苦しいのでしょう、きっと。 なんでかなあ、と思っていたものが、すっきりしました。

Posted by ブクログ

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