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財政破綻後 危機のシナリオ分析
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財政破綻後 危機のシナリオ分析

小林慶一郎(著者)

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財政破綻後 危機のシナリオ分析

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本経済新聞出版社
発売年月日 2018/04/20
JAN 9784532357733

財政破綻後

¥2,200

商品レビュー

3.4

13件のお客様レビュー

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2022/09/07

財政破綻後の対策と、今後起こさないための構造改革案についてわかりやすくまとめられていた。 間違ったこと・先送りしたことはどこかで帳尻をあわせないといけないのは個人でも国家でも同じ、ということだと思います。

Posted by ブクログ

2020/05/21

コロナ禍における各国政府の財政出動はまさしく異次元のレベルだが日本もスゴイ。よって、財政破綻後の事を真剣に想定しておきたいなと思って、以前に献本頂いていた本作を緊急事態宣言下において読んでみた。内容は財政破綻の定義とそのメカニズムに始まり、それが起きた後の緊急対応(財政トリアージ...

コロナ禍における各国政府の財政出動はまさしく異次元のレベルだが日本もスゴイ。よって、財政破綻後の事を真剣に想定しておきたいなと思って、以前に献本頂いていた本作を緊急事態宣言下において読んでみた。内容は財政破綻の定義とそのメカニズムに始まり、それが起きた後の緊急対応(財政トリアージ、日銀施策)と恒久対応(医療・介護制度の再編と財政規律の再設定、予算庁の設置等)の具体的策にかなりの字数を割いて提示している。そして最後はナイトの不確実性や時間整合性問題などに触れたうえで、人類の長寿命化における財政の世代間格差問題を新しい社会契約論で刷新していくことを提唱して終わっている。 これを読んでの感想は2点。1つは財政破綻から破綻後の再生局面においては個々人の「健康」がとても重要になること(多くの医療機関等が破綻し、医療・健康サービスを受けれなくなる。)これは今のコロナ禍においても言えることなので、コロナ禍から財政破綻が連続する現象になるならば健康を維持し続けることが極めて重要な要素になりそう。 もう1つは財政の世代間格差問題は、結局は「同世代互助」に仕切り直さない限り、人生百年時代においては書中にあるような新しい社会契約は理想的過ぎて難しいのではないかということ。これは政治家にはぜひ検討いただきたい。 とにかく、「健康」の価値に改めて気づけたのはよかった。財政破綻までもう少し時間はあるだろうから、運動したり、食べるものに気を使って、備えるぞ。

Posted by ブクログ

2019/12/31

人口減少が進み大幅な経済成長が期待できない中、膨大な政府債務が累積しており、今すぐにではないにしても、日本の財政が持続可能でなくなる、すなわち、いつか破綻する可能性は低くないと考えられる。本書は、財政破綻が起こるとき、日本社会に何が起きるか、また、財政破綻の「後」の社会を立て直す...

人口減少が進み大幅な経済成長が期待できない中、膨大な政府債務が累積しており、今すぐにではないにしても、日本の財政が持続可能でなくなる、すなわち、いつか破綻する可能性は低くないと考えられる。本書は、財政破綻が起こるとき、日本社会に何が起きるか、また、財政破綻の「後」の社会を立て直すためにどうすべきかを論じている。 本書における「財政破綻」の定義は、国内外の市場の投資家が日本国債を買わなくなるという事態が発生することを前提に、インフレ率又は名目金利が高騰する状態であるとする。 財政破綻後の対応としては、➀歳出の執行停止・先送りなど直後の対応、②歳出削減を含む「止血措置」、③財政赤字を作らない体質(構造)への展開に向けた「構造改革」があるとした上で、特に最初の2つの段階においては、歳出面において何を残し、何をカットするかをあらかじめ決めておく「トリアージ」が必須となると指摘している。また、長期の財政再構築として、ミクロ的な措置=歳出・税制の効率化が重要であり、赤字が膨らんだときの対処をあらかじめ「財政ルール」として定めることを提言している。一方、財政再建を進める中でも、社会の分断等を防ぐために、弱者を救済するセーフティーネットの整備も必要だと指摘している。最後に、財政破綻を防ぐための経済・政治思想的な議論も行っている。 財政破綻の可能性を提起する論者を「狼少年」に喩え、本書のような議論を馬鹿にしたり、忌避したりする向きも少なからずあるが、東日本大震災における原発事故の教訓があるように、将来起きる可能性が少しでもあるのであれば、「最悪の事態」を想定して政策議論をしておくことは、たいへん意義のあることだと考える。 また、現状の「国債のパラドックス」とも呼ばれる国債残高が累増しているにもかかわらず国債金利が低水準で推移している状況は「危うい均衡」であり、国債への信認を変化させるような何かをきっかけ(国債を国内の金融資産で支えられなくなったとき等)に財政危機につながりうるという本書の見立ては、納得のいくものであり、その点でも「財政破綻への備え」は必要だと感じる。 本書で示される財政破綻後の措置や財政破綻を防ぐための処方箋は、いずれも厳しいものではあるが、目を背けてはならないと思う。

Posted by ブクログ

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