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海峡を渡る幽霊 李昻短篇集
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海峡を渡る幽霊 李昻短篇集

李昻(著者), 藤井省三(訳者)

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海峡を渡る幽霊 李昻短篇集

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2018/02/17
JAN 9784560095997

海峡を渡る幽霊 李昻短篇集

¥2,420

商品レビュー

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2018/12/11

舞台は台湾の古都鹿城と台北。若い娘から老婆、そして鬼(幽霊)となった娼婦たちが見つめる、清朝から民主化した現在までのこの島のさまざまな姿。あらゆる支配や血なまぐさい事件を背景に、愛もエロスも怒りも悲しみも全て混沌となった中に投げ込まれるような思いで読んだ短編集。女たちの強烈な生き...

舞台は台湾の古都鹿城と台北。若い娘から老婆、そして鬼(幽霊)となった娼婦たちが見つめる、清朝から民主化した現在までのこの島のさまざまな姿。あらゆる支配や血なまぐさい事件を背景に、愛もエロスも怒りも悲しみも全て混沌となった中に投げ込まれるような思いで読んだ短編集。女たちの強烈な生き方が全編に残り、社会を支配した男たちは影が薄いか、滑稽にも見える。どこであっても立場は違っても、たとえ共感はしなくても、女たちの思いはどこかわかる。うまく言えないが。

Posted by ブクログ

2018/10/20

「谷の幽鬼」があまりにすごすぎてそれ以降読めなかった。 混血の女性(たくましく、胸も足もでかい)の娼婦が冤罪で拷問にかけられ、亡くなった後幽霊となるのだけど、その拷問というのがまたひどくて性器だけでなくその周辺に多数の性器を切り開く、乳房に性器の肉を埋め込むとかいう男の女性性に対...

「谷の幽鬼」があまりにすごすぎてそれ以降読めなかった。 混血の女性(たくましく、胸も足もでかい)の娼婦が冤罪で拷問にかけられ、亡くなった後幽霊となるのだけど、その拷問というのがまたひどくて性器だけでなくその周辺に多数の性器を切り開く、乳房に性器の肉を埋め込むとかいう男の女性性に対する局所的・短絡的な認識の表れかよ〜〜と思う酷さで、そのあと塩塚に埋められるという有様。当の本人(幽鬼)の回想も辛いことには辛いし嘆き悲しんだ末にオッシャ復讐やでと塩塚が崩れ落ちた暁にぴゅっと飛び出したら300年経っていて、あれよあれよという間に何故か祠が建てられていたり、彼女の身体に開けられた無数の人為的に開けられた性器の数が、宝くじの当選番号の占いに使われたりという珍奇な状況になるのなんだかコミカルで笑えないのに笑ってしまう。 最後に彼女はとても美しいダンスとともに男に負わされた傷跡をふるい落としてゆくのだけれど、そのダンスが本当に色鮮やかで美しくて。天照大神のダンスや、チベットの女神、ターラーを思い出した。このシーンはすごく印象深くて忘れられない。

Posted by ブクログ

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