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花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ
1,760円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/02/08 |
JAN | 9784163907949 |
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花ひいらぎの街角
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商品レビュー
3.8
22件のお客様レビュー
紅雲町珈琲屋こよみシリーズ6作目。 今回は50年前の過去の記憶と3年前の事件、現在のじけんを行ったり来たり。 相変わらず忙しいお草さんでした。
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- ネタバレ
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和食器とコーヒー豆を販売する小蔵屋を営むお草さん。 旧友の初之輔から、お草さん宛に荷物が届く。 それをきっかけに再会したバクさんを含めた3人。 昔の思い出に触れて、初之輔の短編を活字にするために、印刷屋と何度か行き来するようになり そこで知る個人情報流出の真相。 個人印刷会社のピンチを救い、それによって従業員の奥さんの不可解な死を知り、 自殺とされていた死因を事故だったとつきとめたお草さんと彼らの長年の悲しみ。 お草さんシリーズ大好き。最新刊も読みたいなあ。
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<紅雲町珈琲屋こよみ>シリーズ第六作。 読み落としているのに気付いて読んでみた。 シリーズ初期はお婆ちゃん探偵のお草さんの枯れてなさに戸惑ったが、今や70代の婚活パーティもあるし生涯現役でバリバリ働いたりスポーツを楽しむ方も増えた。時代がやっとお草さんに追いついたというところだ...
<紅雲町珈琲屋こよみ>シリーズ第六作。 読み落としているのに気付いて読んでみた。 シリーズ初期はお婆ちゃん探偵のお草さんの枯れてなさに戸惑ったが、今や70代の婚活パーティもあるし生涯現役でバリバリ働いたりスポーツを楽しむ方も増えた。時代がやっとお草さんに追いついたというところだろうか。 今回は草の旧友・田中初之輔との約半世紀振りの再会を機に、彼がかつて同人誌に掲載していた短編小説を本人に内緒で本にしようと計画する。 お草さん、また余計なことを…と心配になるが、草が出向いた印刷会社では個人情報漏洩を思わせる不穏な会話が耳に入り、こんな会社に頼んで大丈夫か?と更に心配になってしまう。 さすがにそこで首を突っ込むことはなかったが、別の印刷会社<萬來印刷>に話を持ち込みに行くと、先の情報漏洩事件に繋がっていそうな出来事に遭遇する。 かつて草の元夫が率いていた芸術家集団のメンバーだった初之輔とバクサンこと寺田父。二人とも芸術家になることを半世紀前に諦め家族にすらそのことを隠していたのだが、初之輔は今になって草とバクサンに当時の作品を送り、バクサンは当時の同人誌を大切にしまっていた。 自分の才能を見切っても事情により芸術への道を諦め心の奥底に押し込めても、その情熱はちょっとしたことで再燃するのだろうか。 バクサンが草のサプライズ計画をとても喜び、本になる過程を我が事のように楽しんでいる様子は何だか不思議。自分が叶えられなかった夢をこういう形で叶えているかのように思えるのだろうか。 シリーズ初期の作品をすっかり忘れているが、バクサンが寺田息子に芸術家時代のことを何故隠しているのかが分からない。今はレストランのオーナーシェフとして成功しているわけで、こんな時代もあったと笑って語っても良いと思うのだが。 意外だったのは久実のキャラクター。ここ数作は不運なことが重なって落ち込み気味ではあるが、本来はサバサバした前向きな女性だと勝手にイメージしていた。しかし久実曰く、これまでの彼女は『断られる側』だったようでグズグズしている。 急に訪れたモテ期、受け入れ方も断り方も分からずアタフタするばかり。『断られる側』の痛みを知っているだけに、相手を傷付けず自分も傷付きたくないと悩んでいるうちに結局最悪の選択をしているように思えた。 今回のお草さんは派手な立ち回りはなかったが、<萬來印刷>やら久実のモテ期やら三年前の飛び降り自殺やら、相変わらずあれこれと首を突っ込んでいる。 『あなた、案外鈍いのね』と言われているが、鈍いどころか頭はフル回転。それでも年齢を重ねるうちに気を抜くところ、休んで良いところは心得ているようだ。 人の死に関わることに首を突っ込むべきではないとは思うけれど、結果的には心が晴れる部分もあり良かったと言えるだろうか。とはいえ当事者の一人が不快に感じていて、そこは素直に謝るお草さんではあってもやっぱりこの性分はずっと変わらないのだろう。 最も気になっていた情報漏洩の顛末についてはモヤモヤが残ったままだった。小林親子については更にモヤモヤが残る。<萬來印刷>の将来も心配だが、今後シリーズで触れられることはあるだろうか。 そしてもう一つ気になっていたお草さんのおせっかい、初之輔へのサプライズプレゼントの顛末は、さて。 私ならとても恥ずかしくて受け取れないが、そんな人間はそもそも若き日の作品をかつての仲間に送ることなく即処分しているのだろう。 お草の友人・由岐乃の自然体が好き。病気の後遺症で記憶に曖昧なところはあるものの、それも含めての彼女であり、しっかりしているときの彼女はとても頼もしい。 商売に冒険にと忙しいお草にとっても由岐乃との時間は癒やしの時間でもあるようだ。 どれほど年齢を重ねても、病で思うように頭が働かなくても出来ることはある。
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