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津波の霊たち 3・11死と生の物語
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津波の霊たち 3・11死と生の物語

リチャード・ロイド・パリー(著者), 濱野大道(訳者)

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津波の霊たち 3・11死と生の物語

1,980円

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2018/01/24
JAN 9784152097422

津波の霊たち

¥1,980

商品レビュー

4.5

35件のお客様レビュー

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2026/07/26

ここ最近、3.11のことが再び気になっている。 あれから15年。 その間、日本はさまざまな災害に襲われた。 でも、災害の原点というと、自分の中では3.11な気がしている。 おそらく、都民であり、あの時のことをありありと思い出せるせいだろう。 自分ごと。なんだと思う。 大川小のこ...

ここ最近、3.11のことが再び気になっている。 あれから15年。 その間、日本はさまざまな災害に襲われた。 でも、災害の原点というと、自分の中では3.11な気がしている。 おそらく、都民であり、あの時のことをありありと思い出せるせいだろう。 自分ごと。なんだと思う。 大川小のことは、知っていたが、その中身は知らなかった。 まさか、津波が来る方向に逃げていたとは。。 生き残った教師は、色々な面で後悔や懺悔に苛まれているのであろうが、彼の口からその時の真実を話してはいないという事実は、遺族、行政にとって辛い結末だと思う。 自己保身に走り切ったあの教師や校長は、今頃どうしているのだろうか。。 在英記者の視点でみた大川小の件は、今まで自分が見ていなかった視点が明確になった。 日本の政治。 庶民のことがわかっており、将来をしっかりと見据えられ、しっかりと先頭をきれるリーダーが欠如していること。 それは、20110311の当時から何も変わっていない政治体制。 今後、2030年代には、首都直下、南海トラフ、はたまた富士山噴火と大災害が予想されている(地質学者の間では有名な話だそうだ)。 その中で、あの当時と全く変わらない政治体質で、はたして日本は生存できるのだろうか。と思わずにいられなかった。 記者のインタビューに答えてくださったご遺族、生存者、近隣住民の方々。 辛いことを思い出すこともあったと思うが、話をしてくださり、本当にありがとうございました。 2012に石巻を訪れた時のあの違和感。 そして、海や北上川を怖いと思ったあの時の雰囲気。 それを肌身に思い出しながら読んだ。 音がない世界。 山を越えたら一面の野原。 あの地域で起こったことだということを忘れてはならない。

Posted by ブクログ

2026/05/01

今ごろになってようやく本書を手に取ったのは、大川小学校事件の「語りにくさについて語る」というテーマの展示があるのを知って観に行ったから。展示それ自体はまさに日本的優しさ曖昧さにくるまれたアートだったけど、ひとつはっきりわかったのは、自分自身も大川小で多くの子どもが亡くなったこと自...

今ごろになってようやく本書を手に取ったのは、大川小学校事件の「語りにくさについて語る」というテーマの展示があるのを知って観に行ったから。展示それ自体はまさに日本的優しさ曖昧さにくるまれたアートだったけど、ひとつはっきりわかったのは、自分自身も大川小で多くの子どもが亡くなったこと自体は知ってはいても、本当には知ろうとしていなかったということ。そこにはやっぱり原発問題を中心に3.11をとらえるような東京住民としてのエゴがあったことは間違いないなと思う。 津波から逃れられる高さの裏山が目の前にあったのに、津波がやってくるから山に逃げようという声もあったのに、子どもたちはなぜ50分以上も校庭に待機させられた挙句、もっとも避難に適していない場所に移動を指示されて亡くなったのか。その答えを求める親たちに、行政はどう応えたのか。なぜ独立した調査委員会が設置されたにもかかわらず、解決を導くことができなかったのか。大川小の悲劇が遺した教訓とは結局なんなのか。 本書を読みながら、日本社会を外の眼から見ることのできるジャーナリストならではの記述、問いかけに何度もはっとさせられた。生死を分ける判断に、学校の官僚制や、地域・家族の家父長制といった権力関係がひそかにはたらいていたのではないかということ。敢えて政治と個人の責任を問うという行為が、目に見える非難は一切ないまま、いかに見えない圧力を生み出し、連帯できるはずの人びとの間に冷たい距離を生み出すことになったのか。そして、あの大きな災害を通して顕現した人びとの多大なエネルギーが、なぜ政治の変化を求めることにではなく、安倍政治のようなものに吸収されていくことになってしまったのかという問い。3.11から数年後、安倍首相に激しく抗議するデモ参加者たちに、代わりになる指導者はどこにいるのか?と尋ねた著者は、返ってきたのは気弱な笑みだけだったと記している。 「求心力のある指導者が最も必要な瞬間に、日本は民主主義の危機に直面していた。……欧米で似たような災害が起きたとしたら、被災者たちはすぐさま声高に訴えるに違いない。政府はどこで何をしている? 2011年の日本ではそんな問いはほとんど聞こえてこなかった。そのような政府への低い期待感がプラスに働き、回復と自立精神に拍車を掛けることになった。けれど期待感の低さは民主主義のシステムを蝕んでいく。……彼らはこう言いたげだ。われわれのリーダーは最悪だ。だからと言ってわれわれに何ができる?まるで政治そのものが自然災害であり、日本人は無力な犠牲者であるかのようにも見えてくる。」 …こうやって書き写してみると、まるで今現在のことについて書かれているようで驚くけれど、同時に、これまでの歴史について言われているようでもある。たぶん「語れなさ」について語るだけでは足りないのだ。問いはすでに提示されている。立ち止まり立ち返り、答えを求めていくのは遺族だけが背負う課題ではない。

Posted by ブクログ

2025/07/02

日本人の手になるルポでは迫れない筆致だった。ありありと震災の地獄を見るかのようだった。 不条理な死。死後の差異をめぐって、分断してしまう。政治的リーダシップの欠如。裁判の意味(制度は整っているが、そこに訴えかけていくことのタブー感)。 本当に苦しかった。災害時に絶対に死者を出...

日本人の手になるルポでは迫れない筆致だった。ありありと震災の地獄を見るかのようだった。 不条理な死。死後の差異をめぐって、分断してしまう。政治的リーダシップの欠如。裁判の意味(制度は整っているが、そこに訴えかけていくことのタブー感)。 本当に苦しかった。災害時に絶対に死者を出してはいけないんだ。しかし、悲劇が起きた場合、私たちは立ち上がり、折り合えるのだろうか。この日本で。

Posted by ブクログ

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