商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2017/12/08 |
JAN | 9784163906874 |
- 書籍
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小林秀雄 美しい花
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小林秀雄 美しい花
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若松英輔 「 美しい花 」 小林秀雄 の評伝。 小林秀雄の言葉の核心と隠れた心情をまとめた良書。小林秀雄の批評構造、批評原理を 明確にしている 小林秀雄の言葉を 心情や 影響を与えた人物の思想を考慮して 再定義しているので、非常にわかりやすい構成。影響を与えた人物も ランボオ...
若松英輔 「 美しい花 」 小林秀雄 の評伝。 小林秀雄の言葉の核心と隠れた心情をまとめた良書。小林秀雄の批評構造、批評原理を 明確にしている 小林秀雄の言葉を 心情や 影響を与えた人物の思想を考慮して 再定義しているので、非常にわかりやすい構成。影響を与えた人物も ランボオ 、ドストエフスキー、中原中也だけでなく、泉鏡花、志賀直哉、トルストイ と幅広い 小林秀雄の批評構造 *批評する相手の心を通して 自分を照らす *実存的に物を見て 存在の根源を見る
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2017年66冊目。 タイトルの元になっている「美しい花がある、花の美しさという様なものはない。」はずっと心酔してきた言葉なので、期待と覚悟の入り混じったような気持ちで手に取った。 少し読み進めては、天井を見上げて溜息を吐き出す、の繰り返し。 小林秀雄さんの言葉にも、若松英輔さ...
2017年66冊目。 タイトルの元になっている「美しい花がある、花の美しさという様なものはない。」はずっと心酔してきた言葉なので、期待と覚悟の入り混じったような気持ちで手に取った。 少し読み進めては、天井を見上げて溜息を吐き出す、の繰り返し。 小林秀雄さんの言葉にも、若松英輔さんの言葉にも、引用されている文人たちの言葉にも、触れれば触れるほど、途方もない気持ちになる。 途方もないけど、途方もないからこそ言葉が好きで、本当にいい言葉に出会ったら、途方に暮れて天井を見上げて溜息を吐くしかない、それでいいのだと思った。 「言葉にして表したい」という衝動と、「表してしまった拙い言葉によって、本来語り切ることなんかできない感覚を固定・限定させていいのか」という躊躇い。 言葉を紡ごうとするとき、いつもそんな板挟み感がある。 だけどこの本を読んでいて、語るべきことと、沈黙すべきことと、そのどちらに対する愛情も深まった気がする。 言葉にし得ることの限界まで、 言葉にし得ないこととの臨界まで、 触れた人を運んで行けるような言葉。 誰に知られることもなく見逃されてきた展望台に続く道を築ける言葉。 そこから見える景色は、そこに至るまでに紡がれてきた言葉を遥かに超えている。 語られてきた以上の、語り得ない美しさを持っている。 そういう語り得ない美しさへの誘いになるような言葉。 言葉自身の遥か先を味わわせてくれる言葉。 それが現時点の自分にとっての、暫定的な理想の言葉、なのだと気づかせてくれた。 途方もない美しさにあっては、息を止めるしかない。 待ち望んだ歓喜にあっては、抱き合って泣くしかない。 耐えられないほどの苦しみにあっては、地面を掻き毟るしかない。 本当に心の奥底を動かされるものには、沈黙せざるを得ない、のだと思う。 沈黙せざるを得ないのであれば、言葉は無力なのか? きっとそんなことはない。 まさにその沈黙せざるを得ないものの手前まで導く道を敷ければ、それは言葉の大きな価値。 その先は、言葉にすることは叶わないと同時に、言葉にする必要もない領域。 触れた人それぞれの個性によって色づけていくべきもので、語り手の言葉と色によって染め抜いてしまうべきではない場所。 「沈黙せざるを得ない」は、言葉の無力である以上に、言葉の引き際、なのだと思う。 展望台の上で、景色の解説はいらないように。 語り得ない沈黙を、言葉で暴こうとするのではなく、言葉でより豊かに沈黙させる。 そういう「沈黙への敬意」みたいなものがどんどんわいてきた。 これから益々多く触れていくいろんな人たちの言葉の先にある、語り得ない沈黙は何か、に、もっと耳を澄ませたい。 沈黙に敬意を払うからこそ、逆説的だけど、もっと語りたい、とも思えた。 語り切れないから黙る、は、謙虚さではないのだと気付いたから。 むしろ、「いつか語り切れるはずだ」という、どこか傲慢な気持ちの裏返しなのでは、と。 語り切れない領域に敬意を払うからこそ、口を閉ざすのではなく、その臨界まで語り得る言葉を紡ぎ続ける。 静的に語り切るのではなく、動的に語り継いでいく。 心の中で詰まっていた栓の一つを、この本に抜いてもらえた。
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【小林秀雄の全仕事に迫る意欲的評論】不世出の批評家、小林秀雄が語りながら考え、書きながら生きた美の問題。その現場に降り立つように丁寧に紡ぎ直される長編評論。
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