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ウールフ、黒い湖
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ウールフ、黒い湖

ヘラ・S.ハーセ(著者), 國森由美子(訳者)

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ウールフ、黒い湖

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 作品社
発売年月日 2017/11/11
JAN 9784861826689

ウールフ、黒い湖

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商品レビュー

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2023/01/05

同出版社から出ている『ストーナー』と同じく、読み始めてすぐにこれは良いものに出会ったと思った。 幼少時代の、薄く霞がかったような記憶を丁寧に描ける作家の作品に間違いはない。 子どもから大人へ、東洋的から西洋的へ、感覚的から合理的へ、そういったある意味まっとうな変化の切なさ。ウー...

同出版社から出ている『ストーナー』と同じく、読み始めてすぐにこれは良いものに出会ったと思った。 幼少時代の、薄く霞がかったような記憶を丁寧に描ける作家の作品に間違いはない。 子どもから大人へ、東洋的から西洋的へ、感覚的から合理的へ、そういったある意味まっとうな変化の切なさ。ウールフというのは〈私〉から見た東インドそのものであり、作者がずっと持ち続けていたクレオール(現地生まれのオランダ人)としての葛藤、そのものなのだろう。 本の約3分の1を占める、熱のこもった訳者あとがきもとても良い。残念ながら、ハーセの作品はこの一冊しか邦訳されていないが、だからこそ彼女の人生をなるべく緻密に読者に提示しようという心意気が伺える。 そしてその訳者あとがきにもあるが、旧東インド領がその後日本によって占領されたことも忘れてはならない。日本人読者としては、作中にさらっと出てくるそういった描写にはっとさせられるが、これはオランダでは当たり前に習う歴史であり、ハーセは日本人を主人公とした小説まで書いている!

Posted by ブクログ

2018/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

びっくりした。「訳者あとがき」がほぼ半分。これが物語の背景として大変有り難い資料。 本作は、1948年の「オランダ全国読書週間」のために書かれたもの。「オランダ全国読書週間」は、期間中に一定額以上の書籍を購入すると〈文学の贈り物〉として貰えるというもので、現在もある習慣だそう。日本の外務省が継続している「日蘭平和交流事業」も知らなかった。金子光晴の3部作が「東インド文学」に括られているのも興味深い。 いわゆる成長物語。幼少期を過ごした場所も共に過ごした友人も、そのままではいられない。独立戦争期のインドネシアなら尚更だ。 主人公のオランダ人坊っちゃんはいいけど、親父さんはかなり気の毒かも〜。 本国を離れて農場経営頑張ってるのに、気候が合わない女房は寝たり起きたりで役立たず、挙句に家庭教師と浮気して帰国。期待の息子は気楽な現地生活を満喫。乳兄弟のウールフは出来が良いから事務方で使える…と思ったら、更に優秀で、医学校へ遣る羽目に。この行く末って、息子は農場主、ウールフは医師。…なんか割り切れないんじゃなかろうか?

Posted by ブクログ

2018/03/03

東インド時代、現地人のウールフとオランダ人の主人公が、幼少期を過ごし、歳を重ねるにつれてお互いの立場の違いからすれ違っていくお話。大人になるにつれすれ違うシーンが少し切なくなります。

Posted by ブクログ

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