商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ミシマ社 |
発売年月日 | 2017/10/01 |
JAN | 9784903908991 |
- 書籍
- 書籍
京都で考えた
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
京都で考えた
¥1,650
在庫あり
商品レビュー
3.9
31件のお客様レビュー
2017年刊行のエッセイ集です。目次から本文へ読み進めるも、文中に章題も見出しもありません。吉田さん曰く、流れるように書き、読めるものにしたいと‥。なので、所々に見出し代わりのアスタリスク(*)があり、エッセイ"集"というよりは、ひと続きの作品という印象です...
2017年刊行のエッセイ集です。目次から本文へ読み進めるも、文中に章題も見出しもありません。吉田さん曰く、流れるように書き、読めるものにしたいと‥。なので、所々に見出し代わりのアスタリスク(*)があり、エッセイ"集"というよりは、ひと続きの作品という印象です。 本書は、あくまでも『京都で考えた』ことで、「京都のこと」を書いた案内本ではありません。吉田さんが巡るのは、得意の古本屋、古レコード屋、古道具屋、喫茶店、洋食屋‥と、京都である必要感が今ひとつですが、千年の歴史に埋もれた事物、時間、人々の機微、それら消えかかっていたもの、見失っていたものを、自分の中にしまい直し、リセットする感覚なんですね。 キーワードは、「街」「考える」「時間」。吉田さんの中では、「街」と「考える」行為はつながっていて、考えることの大方は、厄介な怪物「時間」と対峙することから生まれるのだと‥。うなずける部分が多くありました。 エッセイでありながら、現実と空想の境が曖昧で、巻末には掌編小説も付されています。鴨川の流れのように、京都の街を北から南へゆったり流れていくような自然な言葉の連なりは、やはり不思議な心地よさがありました。
Posted by
タイトルに惹かれて手に取る。 そうはいきません、そうはいきません、と呟きながら、毎日なにかと戦っている。
Posted by
久しぶりに吉田篤弘を読む。時間の流れが独特だったなぁーと気がつく。最前線から離脱すると心地よい時間を感じられる。結論を求めなくなったからかなぁー 「人間の歴史はさまざまなものを省略してきた歴史である。省略することが進化であるかのように思い込んできた。もし、本当にそうなら、この世の...
久しぶりに吉田篤弘を読む。時間の流れが独特だったなぁーと気がつく。最前線から離脱すると心地よい時間を感じられる。結論を求めなくなったからかなぁー 「人間の歴史はさまざまなものを省略してきた歴史である。省略することが進化であるかのように思い込んできた。もし、本当にそうなら、この世のあらゆることについて、省略される前がどうであったか知りたい。それがつまり「本当のこと」で、ようするに僕は、いつでも「そもそも」を探してきた。そもそもの始まりはどうだったのか。われわれがいまこのように在るのは、そもそもどうしてなのか。結論や結末でなく、いつでも「そもそも」を知りたい。」
Posted by