商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/10/01 |
JAN | 9784044003395 |
- 書籍
- 文庫
幸福論
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幸福論
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3.6
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幸福論 訳:堀 秀彦 著:B・ラッセル 角川ソフィア文庫 ラッセルが数学者であることは知っていた。が、哲学者で、論理学者であって、ノーベル文学賞まで授賞されているとは知らなかった。 数学者が、幸福論などを論ずるとはおもってはいなかったが、文学者であれば、これはもう納得である ...
幸福論 訳:堀 秀彦 著:B・ラッセル 角川ソフィア文庫 ラッセルが数学者であることは知っていた。が、哲学者で、論理学者であって、ノーベル文学賞まで授賞されているとは知らなかった。 数学者が、幸福論などを論ずるとはおもってはいなかったが、文学者であれば、これはもう納得である 気になったのは、以下です。 ・私はただ、諸君の常識となってくれればいいと希うところのものによってつづられた若干の評論を書こうとしてみたにすぎない ・不幸をたのしむどころか、不幸によって悩み苦しんでいる無数の男女のうちの幾人かがこれによって彼らのおかれている状況を診断し、そしてそれからの脱出法を示唆されてくれたならば、と。 現在不幸のなかにある多くの人たちも、あるいはこの書物を書いた私の努力に導かれて幸福になることができるだろう、と私は信じている。 ・動物は、彼らが健康でそして充分食べるものを持っているかぎり、幸福である ・さまざまな種類の不幸の原因は、一部は社会組織のなかに、一部は個人の心理のなかに存在している ・人間は誰も全知全能であることはできない 権力への愛によって完全に支配された人生は、早晩、うち勝つことのできぬ障害にぶつかって挫折するよりほかはあり得ない ・不幸の心理的原因は多種多様である しかし、そこには何か一般に共通するものがある ・(旧約聖書伝道の書)いっさいのものが、智慧ですら空の空なるものなることを見出した ・感情というものは人間の自然的要求があまりにたやすく満足させられたとき、生み出されるものである ・成功は幸福のなかの一つの要素にはなり得る けれども、もし他のあらゆる要素が成功を獲得するために犠牲にされたとしたら、成功の値いはあまりに高価となり過ぎる ・道徳を云々する者にとっては、退屈こそ一つの重要な問題である なぜなら、少なくとも人類の罪悪の半分は退屈を恐れるあまり犯されたおのであるからだ ・すべて偉大な書物というものは、退屈な部分を持っている ・いかなる偉大な事業の達成も間断なき労働なしには不可能である ・身体的労働は、ある点以上に行われるときにはまさに言語に絶した苦痛である 今日、これら進んだ社会における最も深刻な種類の疲労は、神経的疲労である ・羨望嫉妬こそ、デモクラシーの基礎である ・他人にあまりに多くを期待するなということであった ・幸福には二つの種類がある はっきりしたものと空想的なもの、動物的なものと、精神的なもの、あるいは、また心情におけるものと頭脳におけるもの、といったふうに区別することができるかもしれない ・一人の人間がいっそう多くの事物に興味をもてばもつほど、それだけ彼は幸福の機会を多く持つわけである ・男にとっても女にとっても同じように熱意こそ幸福と健康に暮らすことのための秘訣である ・熱意を欠くということの主なる原因の一つは、自分が愛されないという感情である ・全体的に見て、女性は男性をその性格のゆえに愛するのに反し、男性は女性をその容貌のゆえに愛する傾向が多いからだ。この点で、男性のほうが女性よりも、劣っていると言わざるを得ない ・最もいいタイプの愛情はおたがいに生命を与え合うものである ・決断をなすこと、意思を決定することは非常に疲れることである ・充分な生命力と熱意を持っている人は、あらゆる不幸をのり越えて進むものだ ・中庸の徳とはおもしろみのない教えである、私はこの徳を軽蔑と憤激をもって拒否したものであった ・幸福な人間とは、客観的に生きる人である、自由な愛情と広やかな興味を持てる人である 目次 序(原著者) 第一部 不幸の原因 1 何が人びとを不幸にさせるのか 2 バイロン風な不幸 3 競争 4 退屈と興奮 5 疲労 6 嫉妬 7 罪悪感 8 被害妄想 9 世論に対する恐怖 第二部 幸福をもたらすもの 10 いまでも幸福は可能であるか? 11 熱意 12 愛情 13 家庭 14 仕事 15 非個人的な興味 16 努力とあきらめ 18 幸福な人間 解説 堀秀彦 復刊に際しての解説 小川仁志 ISBN:9784044003395 出版社:KADOKAWA 判型:文庫 ページ数:384ページ 定価:800円(本体) 1952年07月30日初版発行 2017年10月25日新版初版発行 2018年04月15日新版6版発行
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女性蔑視や人種差別的記述が所々見受けられるのが残念だが、当時の時代背景に鑑みると仕方がないことなのかもしれない。いまの時代にも通ずる名言が至る所に散りばめられてはいるが、根拠のない主張が多い上、訳が良くないのか読みづらいため、読了後、私のHPが0になりかけた(笑)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
次何読もうかと迷ったときは下手に書評に拠らず、古典を選ぶことにしてる。難解でツライことも多々あるが、結局は時間かけて読んだ甲斐アリと思えるから。 この本がまさにそう。第一部「不幸の原因」はちょっとツラかった。それが第二部「幸福をもたらすもの」では一転、ラッセルの明るい熱量と思考を存分に味わえた。 「幸福な人間とは、客観的に生きる人である、自由な愛情と広やかな興味をもてる人である(p329)」 広い関心と友誼的な行動で幸福を“奪取”していきたい。
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