商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2017/08/03 |
JAN | 9784092271869 |
- 書籍
- 児童書
Mr.トルネード
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Mr.トルネード
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商品レビュー
3.6
6件のお客様レビュー
Mr.トルネードと称された日本人気象学者・藤田哲也の伝記。 「何も起こらない」ことの有り難さを、彼の名前を知らないことで思う。 当時頻発した飛行機事故はダウンバーストという気象現象が原因だった。 様々な気象観察だけでなく、長崎の原爆調査の経験も踏まえて、藤田はダウンバーストに辿り...
Mr.トルネードと称された日本人気象学者・藤田哲也の伝記。 「何も起こらない」ことの有り難さを、彼の名前を知らないことで思う。 当時頻発した飛行機事故はダウンバーストという気象現象が原因だった。 様々な気象観察だけでなく、長崎の原爆調査の経験も踏まえて、藤田はダウンバーストに辿り着く。 飛行機に乗ったときには思い出したい。
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佐々木健一さんという人は、テレビ制作をしていた人だから、ほんとに構成が上手い。人を惹きつける方法を知り尽くしている。この本もテレビ番組を元にしているので、まるでドキュメント番組を見ているみたい。 まず初めにCGマンガによるつかみ(映画の予告編みたい)があって文章が始まり、藤田哲也...
佐々木健一さんという人は、テレビ制作をしていた人だから、ほんとに構成が上手い。人を惹きつける方法を知り尽くしている。この本もテレビ番組を元にしているので、まるでドキュメント番組を見ているみたい。 まず初めにCGマンガによるつかみ(映画の予告編みたい)があって文章が始まり、藤田哲也博士のダウンバースト発見のシーンがくる。読者の興味が高まったところで、生い立ちと人となりが語られる。ここで読者は藤田哲也博士がいかに有能で、努力家で、愛すべき人物であるかを知る。好きになっちゃう。そのあとちょっと難しい説明も入る初めのシーンの解説となる。 これを読み通せない人がいるとは思えないほどのテクニック。 これは一般書を児童書としてリライトしたものだけど、佐々木さんの上手さを堪能出来る。 肝心の藤田博士について。特別豊かでない(が、父は地理の教師だった)家庭に育ち、父が死に、弟妹もいたため、非常に優秀でありながら進学を断念。それを惜しんだ中学の校長が地元の明治専門学校(現在の九州工業大学)に直訴し、特待生として進学。その後母も妹も亡くなり、太平洋戦争も始まったので、学業半ばで、代用教員となる。(そこで生徒のために作った教科書の見事なこと!)数々の苦労を乗り越えられたのは、もちろん才能もあったが、他人にも惜しみなく愛情を注ぎノウハウを伝授する人柄が人望となっていたことも大きかった。アメリカ移住後、アメリカ人研究者と得がたい友情関係を結べていたことからもわかる。 中学生の時、耶馬渓の青の洞門を見学し、他の生徒は禅海和尚の偉業を称えたが、藤田哲也は「和尚は頑張ったけど、間違っている。」と書いた。「トンネル掘りに10年かかるか、20年かかるかはわかりませんけど、仮に20年かかると想定して、私なら初めの10年は穴を掘るための道具作りに費やす。そうすれば仕事が早く進み、次の10年で作業が終わる。さらに、私が死んだ後に、トンネルとトンネルを掘る道具の両方を残すことができる。」(P83) 栴檀は双葉より芳しと言うけど、頭がいいだけでなく、視点が違うんだと思う。 長崎に落とされた原爆の調査がダウンバースト発見のきっかけとなった、というところも、人生の不思議を感じさせる。 それだけに晩年の病気との闘いは、読んでいて辛い。 一般書の方が読みがいがあるのかもしれないが、この本でも藤田博士の偉大さが十分に伝わった。 小学校高学年から大丈夫。幼い人は、より純粋に受け止めると思う。
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空の安全に大きく貢献した気象学者の評伝。 今日当たり前に利用している飛行機、30年ほど前は1年半に一度大きな墜落事故が起きていた。主な原因は離着時に航空機を襲う謎の突風。今では「ダウンバースト」と呼ばれている。 類まれな行動力と観察眼で「ダウンバースト」を発見した男、藤田哲也。彼...
空の安全に大きく貢献した気象学者の評伝。 今日当たり前に利用している飛行機、30年ほど前は1年半に一度大きな墜落事故が起きていた。主な原因は離着時に航空機を襲う謎の突風。今では「ダウンバースト」と呼ばれている。 類まれな行動力と観察眼で「ダウンバースト」を発見した男、藤田哲也。彼は日本人でありながらアメリカで活躍した。 何か成すには、行動あるのみ。浅い思いで終わらせないことと思う。
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