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『医心方』事始 日本最古の医学全書
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『医心方』事始 日本最古の医学全書

槇佐知子(著者)

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『医心方』事始 日本最古の医学全書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 藤原書店
発売年月日 2017/06/01
JAN 9784865781120

『医心方』事始

¥5,060

商品レビュー

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2023/03/09

ものすごいヴォリュームの『医心方』のビギナー向け紹介本的なもの。興味深い箇所が抜粋されていて、わかりやすい。索引というか、ガイドブック的に使える。実際に必要な章はオリジナルを参照する必要はあるけれども、さっくり全貌を把握するにはとても良いと思った。 『医心方』は、宮廷医・丹羽康頼...

ものすごいヴォリュームの『医心方』のビギナー向け紹介本的なもの。興味深い箇所が抜粋されていて、わかりやすい。索引というか、ガイドブック的に使える。実際に必要な章はオリジナルを参照する必要はあるけれども、さっくり全貌を把握するにはとても良いと思った。 『医心方』は、宮廷医・丹羽康頼(912-995)が984年に朝廷に献上した、現存する我が国最古の医学全書。有史以来九世紀までの漢訳された医書を集めて、選集・編纂したもの。出典は医学、仙書、本草書、養生書、鍼灸、陰陽道、道教、仏教、易経、天文、占相、史書、哲学、文学、波羅門の秘宝等、二百数十文献に及び、中国書だけでなく、中国語訳されたインドの文献も多い。薬剤の原料は、朝鮮半島、日本、中国、インド、スマトラ島、オーストラリア間近の熱帯の島嶼を含むアジア全域、及ユーラシア、アフリカの動植物、鉱物などなど

Posted by ブクログ

2017/07/12

・著者は日本古典文学に造詣が深いらしいが、中国古典学の基礎知識がない。反切を知らない。 ⅱ丹波康頼は、従五位下行針博士丹波介宿禰康頼。「行針博士」とは『黄帝内経』の講義と鍼灸の実技を典薬寮の針生に教授するものであり、……。 ・「行針博士」などという官職名はない。あるのは「針博士」...

・著者は日本古典文学に造詣が深いらしいが、中国古典学の基礎知識がない。反切を知らない。 ⅱ丹波康頼は、従五位下行針博士丹波介宿禰康頼。「行針博士」とは『黄帝内経』の講義と鍼灸の実技を典薬寮の針生に教授するものであり、……。 ・「行針博士」などという官職名はない。あるのは「針博士」である。針博士は従七位下である。従五位下である康頼が、下位の役職を兼務していることを示すのが「行」という文字である。御成敗式目に「正五位上行左大史兼算博士……」などとある「行」字と同じ用法。 ⅶ本文の文字は異字、動字、省画、増画文字、音通文字ほか、さまざまな絡(から)繰りが施されているうえに、文法も通常と異なり、文字の意味も現代とは違うものがある。 ・これを著者は「難字化された漢字」ととらえているようだが、同時代的にみれば、敦煌文献に書かれている文字との共通性が十分にうかがえるように思える。『医心方』を筆写したひとは、底本を忠実に筆写したのではなかろうか。 ⅹ『医心方』には「〓【口+攵】(こう)咀(しょ)」という医学用語がある。文字通りに解釈すれば「噛み砕く意」だが、巻九第四章の傍注は「含味也」である。薬剤を口に含んで味わうのは論外だが、その頭注では右に「麁擣之義」、左に「〓【口+攵】咀者皆細切」とある。「麁(あら)く」も「細かに」も主観である。/それが別の巻では「大豆如(バカリ)に擣(つ)クコト也」とあり、大豆くらいの大きさに砕くか刻むこととなる。ここで初めて大きさが明らかになるのだ。 ・「こうしょ」の「こう」は、「㕮(ふ)」の異体字である。「こうしょ」なる医学用語はウェブで調べても見つからない。「㕮咀」なら、立派な医学用語だが。「含味也」は「咀」についての『説文解字』の説解である。傍注を書いた人が字書を引いて書き付けたことがわかる。『新修本草』巻一に、「凡湯酒膏藥、舊方皆云㕮咀者、謂秤畢搗之如大豆者……今皆細切之」とある。ということで「全巻を照らし合わせ」なくとも「解読」できる(ところもある)のだ。

Posted by ブクログ

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