商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晶文社 |
発売年月日 | 2017/04/20 |
JAN | 9784794969583 |
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家出ファミリー
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HONZの「2017年 今年の1冊」に載っていたのを見て、今さらながら読了しました。 貧困と暴力の家庭環境に育った10歳の少女が、母、妹とともに野宿しながら日本を一周するという話で、すごい設定だなぁと思ったら、著者の自伝(的)小説とのこと。まさに、事実は小説より奇なり。 読了し...
HONZの「2017年 今年の1冊」に載っていたのを見て、今さらながら読了しました。 貧困と暴力の家庭環境に育った10歳の少女が、母、妹とともに野宿しながら日本を一周するという話で、すごい設定だなぁと思ったら、著者の自伝(的)小説とのこと。まさに、事実は小説より奇なり。 読了した感想としては、まず家庭内暴力という逃げ場のないパワハラの恐ろしさ、ままならなさを感じました。 仮に物理的な暴力が振るわれなかったとしても、親から棘のある振る舞いや言葉をぶつけられて、戸惑い、それでも親についていこうとする子どもの姿が描かれていて、精神的な繋がりがあるがゆえに逃れられないって辛いんだなぁと。 自分のコトを振り返って、親として子どもに接する意識を改めてしっかり持たないといけないとも反省。 読んでいてちょっと辛いのは、本著に通貫する冷笑的なトーン。 「自分の思いや苦労なんて、誰もわかってくれない」という(ちょっと上から目線感もある)スタンスが透けていて、確かに凄い苦労をしてきたのだけど、その気持ちをアウトプットすること自体の辛さ、しんどさに思いを馳せてしまいます。 また、その一方で、本著の一人称は章によって主人公だったり、母だったり、妹だったりするのですが、とにかく主人公と周囲との関係性が軸になっていて、これは単なる描写なのか、それとも願いなのか、同じく思いを馳せてしまう次第です。 小説ではありながら、ストーリー云々ではないと言うか…難しいですね。 本著自体は凄く読みやすく、気軽に読める分量でもあるので、こういったテーマに興味のある方は読んでみても良いかもしれません。
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