物語になる前のイメージの欠片を、しっかりとつなぎ合わせる寸前で宙へと散りばめたような作品がならぶ。行き場のない子どもや女たち。彼等の心と身体をいいようにもてあそぶ大人の男たちも、どうみてもしあわせそうではない。誰もが傷ついているのに、どうして優しくなれず、更に傷つけ合うのか。登場人物たちのおもいは煙草の煙とともに消え、森閑とした夜空が広がるばかり。一番気に入ったのは『雲雀！雲雀！』。

Posted by ブクログ

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