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不在の騎士 我々の祖先 白水Uブックス海外小説 永遠の本棚
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不在の騎士 我々の祖先 白水Uブックス海外小説 永遠の本棚

イタロ・カルヴィーノ(著者), 米川良夫(訳者)

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不在の騎士 我々の祖先 白水Uブックス海外小説 永遠の本棚

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2017/03/15
JAN 9784560072103

不在の騎士

¥1,650

商品レビュー

3.3

6件のお客様レビュー

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2022/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

騎士道そのものが、理想として存在しているが、実際には騎士の中の騎士そのもがいないという。 戦場で 理想だけが、実在している、理想が存在し続けるために必要なこと、その理想が疑われる時、、、 理想という存在が滑稽なのか?理想とかけ離れた現実が滑稽なのか?とても面白い

Posted by ブクログ

2021/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

20年以上前、カルヴィーノにハマった私がせっせと読んでいたのは、こういう非SF系の作品群だった。 (今でもレコスミコミケの良さはたぶん分からない) この作品を含む、我々の祖先三部作はわりと初期に読んだ覚えがある。 当時、まっぷたつの子爵の暗さから救ってくれたのは、不在の騎士と、木のぼり男爵だった。 (でも、どちらかというと、木のぼり男爵のほうが明るい話だったね。) 騎士物語は私の本籍地なので、それもあって楽しんで読んだ気がするが、20年後に再読して、こんな話だったかなと思った。 まず、話が本格的に動くまでが長い。 全体の真ん中までいって、トリスモンド、ソフローニア問題が起きてようやく話らしい話が始まる。 そこからの描き方は羽があるように自在で、書き手のテオドーラが海や国境をまたがる描写を作り出す様子はメタ的な笑いに富んでいて、手塚治虫マンガのワンシーンのよう。 ソフローニアとの近親問題もジョークのようにとんとん拍子で話が解決して、そのスピーディさに笑ってしまうのだけど、ここに真相を知らぬまま、主人公アジルールフォは自分の鎧を脱いでしまう。 そのまま終わることに、やはり驚く。 なぜ彼は消えてしまったのか。 それは幸せな結末なのか? ブラダマンテが突然明るく正体を表して、一見大団円のまま物語は終了する。 今読むと前半の、アジルールフォがキッチリなんでもやることで、陣営の普通の騎士やシャルルマーニュに疎まれるシーンがリアルで笑える。 ランバルドが仇の眼鏡係に行くところ、通訳無しに戦争は成り立たないところも笑ってしまう。 そして、プリシッラとの謎の一夜も、トリスモンドの聖杯騎士たちのダメダメぶりも全ては騎士道物語への盛大な一撃で、皮肉な笑いに満ちている。 1959年の作品とのこと。カルヴィーノの目が素晴らしい。

Posted by ブクログ

2018/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「不在の騎士」の話を書いている修道尼が、「不在の騎士」のストーリーに出て来るキャラクターと同一人物であるという構造の本で、なりきり小説を書く夢見がちな人間の話かと思ってしまった。特に後半のご都合主義な展開は修道尼が子供であることを表しているのかもしれない(訳者あとがきの「子どもの視点」の話からそう思った) しかし、「不在の騎士」のストーリー自体は「全てを兼ね備えた理想の騎士は存在しない、それならば存在しない理想的な騎士が存在しないということはありうるのでは?」という出発点があるのでそれだけで楽しめた。何故なら私も架空の人間を架空だからこそ好きでいられているので……。というのも理想の人間が架空の存在であるからこそ、現状への諦めと同時にある種の現実への希望を持つことが出来るからである。 従者グルドゥルーはなかなか味のあるキャラでとても良かった。存在感がすごい。

Posted by ブクログ

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