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J・G・バラード短編全集(2) 歌う彫刻
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J・G・バラード短編全集(2) 歌う彫刻

J.G.バラード(著者), 浅倉久志, 柳下毅一郎

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J・G・バラード短編全集(2) 歌う彫刻

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2017/01/01
JAN 9784488010591

J・G・バラード短編全集(2)

¥3,960

商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2022/12/08

スタイリッシュな憂鬱。常人では危険物である。何かしら人は理由を作って本筋から逃げる。しかし健康で裕福な白人として生まれてしまい、簡単に言い訳ができない。そこで彼はハイライズ理論を完成させる。困難や災害に合った時、必死にそこから打開しようと頑張る。しんどい。やりがい見えない。理想だ...

スタイリッシュな憂鬱。常人では危険物である。何かしら人は理由を作って本筋から逃げる。しかし健康で裕福な白人として生まれてしまい、簡単に言い訳ができない。そこで彼はハイライズ理論を完成させる。困難や災害に合った時、必死にそこから打開しようと頑張る。しんどい。やりがい見えない。理想だげ高い。そんな中、現状をありのまま受け入れ満足する。そこに快楽を求める。そうです。人間をやめて、獣になるのです。その道にしか心の平穏はあり得ないのです。というのを理解してないと、結構「お経」を読んでるような錯覚に陥る。

Posted by ブクログ

2022/12/06

短編の切れ味を楽しむ幸せを教えてくれたバラードの短編集。 61年から62年の作品がおさめられています。盲目的お祭り騒ぎ的な宇宙開発の目的そのものを問いかける作品が多く「地球帰還の問題」なんかは衝撃的です。 バラードの描く風景は海が後退してできた荒涼とした砂漠であったり、ジャングル...

短編の切れ味を楽しむ幸せを教えてくれたバラードの短編集。 61年から62年の作品がおさめられています。盲目的お祭り騒ぎ的な宇宙開発の目的そのものを問いかける作品が多く「地球帰還の問題」なんかは衝撃的です。 バラードの描く風景は海が後退してできた荒涼とした砂漠であったり、ジャングルであっても生命の満ち溢れた世界ではなく、くすんだ色の雑草ぼうぼうの開拓に失敗した跡地だったりと滅びかかった世界が舞台となります。暑い真夏に汗かきながら絶望感にひたって読むと雰囲気満点かも。バラード最高。

Posted by ブクログ

2021/09/10

アンソロジー『疫病短編小説集』 https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/4582769152 を読み、「集中ケアユニット」に衝撃を受けて、 長年何となく難解そうだからと手を出しかねていた J.G.バラードの短編全集を...

アンソロジー『疫病短編小説集』 https://booklog.jp/users/fukagawanatsumi/archives/1/4582769152 を読み、「集中ケアユニット」に衝撃を受けて、 長年何となく難解そうだからと手を出しかねていた J.G.バラードの短編全集を一括購入。 第2巻は1961~1963年の間に発表された18編。 重荷を負いすぎた男(The Overloaded Man,1961) ミスターFはミスターF(Mr F. is Mr F.,1961) 至福一兆(Billennium,1961) 優しい暗殺者(The Gentle Assassin,1961) 正常ならざる人々(The Insane Ones,1962) 時間の庭(The Garden of Time,1962) ステラヴィスタの千の夢(The Thousand Dreams of Stellavista,1962) アルファ・ケンタウリへの十三人(Thirteen to Centaurus,1962) 永遠へのパスポート(Passport to Eternity,1962) 砂の檻(The Cage of Sand,1962) 監視塔(The Watch-Towers,1962) 歌う彫刻(The Singing Statues,1962) 九十九階の男(The Man on the 99th Floor,1962) 無意識の人間(The Subliminal Man,1963) 爬虫類園(The Reptile Enclosure,1963) 地球帰還の問題(A Question of Re-Entry,1963) 時間の墓標(The Time-Toms,1963) いまめざめる海(Now Wakes the Sea,1963) SFあり、幻想譚あり、 シリーズ《ヴァーミリオン・サンズ》ものもあり。 倦怠と強迫観念の合間に“永遠なる理想の美女”への 憧れが仄めく。 最も面白かったのは巻頭「重荷を負いすぎた男」。 郊外の団地で妻と暮らすハリー・フォークナーは 日常生活に倦み、仕事も辞めてしまったが、 それを切り出せずにいた。 彼はあらゆる煩わしさから自己を解放する術を編み出し……。 「妻」の立場からすると実に“しょうもない”話だが、 生きることそのものが“かったるく”なってしまうのは 1960年代初頭も2020年代の今も同じかと苦笑。 短くスッキリ纏まった幻想的な「時間の庭」と 「いまめざめる海」が特に美しい。 どちらも時の流れを歪めて本懐を遂げる物語。

Posted by ブクログ

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