商品詳細
内容紹介 | 講談社文庫 1997年刊の再刊 |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2017/01/08 |
JAN | 9784569766614 |
- 書籍
- 文庫
三鬼の剣
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三鬼の剣
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相手の攻撃を躱すことは一切考えず、まずは相打ちになることから学ぶ「無住心剣流」。相打ちすなわち死を恐れずに立ち向かう訓練を積み重ねることで最強の剣を手にすることができる。この無住心剣流にまつわる謎が様々な登場人物たちによって複雑怪奇に深まっていく。時代小説とは思えないミステリー度の高さであった。ミステリー小説に不慣れな私は、何度か巻頭の人物紹介の欄を確認しつつ読了。しかし対戦のシーンはどれも細かく、剣客ならではの信念が時代を映す。 p.215, l.1~3 「剣客は、いかに己の剣で相手を斬り斃すか、そのことのために日夜修行に励み、辛苦に耐えている。敵に勝ち、剣の奥義を極めること、そのために生きているといっても言い過ぎではない。」 いわゆる戦国時代における(日本や中国)戦の中で、武者たちの剣は、己のためか国のためか、愛する人のためか、生き永らえるためか、広い戦場の中でその時を必死になって戦い抜く姿がよく描かれる。私はそんな時代のそんな武者たちの姿を思い浮かべ乱世の無情さを感じる。乱世の治った時代に、剣に生きるとはどういうことなのだろうと、純粋に感じる。剣客の使命は、敵と、己の内なる敵と戦い続けること。何かに踏み出せない時、本当の敵は自分の中にある。勝負に勝つために、敵を知るのは当然だが、己の内なる敵に勝つことができなければ、負ける。剣の精神は、今を生きる私たちに生き抜くヒントをくれるものだと感じた。
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