聖の青春 角川つばさ文庫版 病気と戦いながら将棋日本一をめざした少年 角川つばさ文庫

大崎善生(著者), YUME

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2016/10/01
• JAN: 9784046316592

商品レビュー

2024/09/22

　「王様のブランチ」で町田その子さんが紹介されていて、読んでみたいと思い、図書館で借りて読んでみました。
　棋士の村山さんのことは少しだけ知っていたこともあり、彼の生き様にどんどん引き込まれていきました。将棋への情熱や名人になるための執念。重い重い病気と戦いながら、ここまで一つのことに打ち込めるのかと、何度も目頭が熱くなりました。
　わずか29歳という短い生涯で幕を閉じた村山さん。残酷な運命に、胸が引き裂かれる思いでした。
　その一方で、師匠の森さんとのやり取りは何とも素敵で、器の大きい人間同士の、誰もマネのできないような関係でした。
　できることなら、今、村山さんの指す将棋を生で見てみたい。いろいろな話を聞いてみたい。全力で応援したい。そんな思いに駆り立てられた、最高の一冊でした。

2024/09/19

この本の裏には小学高学年と書いてありますがこれは関係無く幼児でも漢字を教えれば読めると思いますのでぜひ読んでみてください。

2022/11/11

甥っ子がなんとか本を読んでくれないかと思い、チェックの意味を込めて読みました。
原作はかなり前に読んだことがあり、感動しました。それのジュニア版ということですが、文章の作り自体は変わってないと思います。ただ、村山が「女を抱きたい」と言った部分や、酒や麻雀についての一部分がカットされています。たぶん。
全編にルビがふってあり、ジブリ風の挿絵もあり(ちなみに村山も、その師である森も似ても似つかぬ絵ではあります)、子どもでもおもしろく読むことはできると思います。また、村山聖自身の独特の子どもっぽさも共感しやすいでしょう。
言うまでもなく、最後は村山聖の死によって話も終わるわけで、少なくとも小学校の高学年以降あたりの年を迎えた子が読むのがいいもしれません。