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閻連科(著者), 谷川毅(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2016/11/10
JAN 9784560095317

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商品レビュー

3.4

19件のお客様レビュー

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2022/05/31

大日照りと不作に耐えかねた村人たちが村を捨ててよその土地にむかったあと、村にひとり残った老人の「先じい」と目の見えない犬の「メナシ」が、1本だけ残されたトウモロコシの苗を懸命に育てようとする、というあらすじ。 昔ばなし風のシンプルな舞台設定で描写も簡素だけど、そこから立ちのぼる...

大日照りと不作に耐えかねた村人たちが村を捨ててよその土地にむかったあと、村にひとり残った老人の「先じい」と目の見えない犬の「メナシ」が、1本だけ残されたトウモロコシの苗を懸命に育てようとする、というあらすじ。 昔ばなし風のシンプルな舞台設定で描写も簡素だけど、そこから立ちのぼる息遣いや匂いは鮮烈で、情景がぱあっと脳内に広がってきた。太陽をモチーフにした芸術作品は世にたくさんあれど、トウモロコシを守る話はそんなにないのでは。自然との対決、死に抗う生命力といったテーマや簡潔な文体から、ヘミングウェイの『老人と海』なんかを連想したけど、もっと過酷、もっと辛抱強いかも。初めて読んだ作家だけど、老人、盲犬、太陽、トウモロコシという4つの種からこれだけ大きくゆたかな物語を実らせることができるなんて、すごい人だなと思った。

Posted by ブクログ

2022/03/27

中国版『老人と海』 年老いた先じいの高潔な精神と盲犬との愛情に心を揺さぶられます。 しかし、どんなにお腹空いててもネズミは食べちゃいかん。

Posted by ブクログ

2021/07/22

読書会の課題本として紹介され、手に取る事になった。 この本は現在絶版となっており、たまたま日本橋の誠品生活に在庫があった為そこで購入した。 2016年出版当時、話題になっていたのかWeb上でのレビューや書評がその時期に集中していた。 あらすじは、山間部のある田舎で日照りが続...

読書会の課題本として紹介され、手に取る事になった。 この本は現在絶版となっており、たまたま日本橋の誠品生活に在庫があった為そこで購入した。 2016年出版当時、話題になっていたのかWeb上でのレビューや書評がその時期に集中していた。 あらすじは、山間部のある田舎で日照りが続き、村人の殆どが逃げ出したにも関わらず、そこに残って一本のトウモロコシを育てる先じいとその相棒の盲犬メナシによるサバイバルというものだ。 日照りがきつく、ジリジリと世界が焼かれていくような毎日、日の光を天秤で測って重さに変換される描写における光の持つ強さや、匂いを色で表現する描写からの差し色のような効果のせいか、 自分には影絵のようなコントラストが凄く強いイメージとして物語が湧き上がってきた。 全編を通して水や食糧がどんどん無くなっていくなかでのトウモロコシを育てるという絶望的な状況は変わらず、好転するとみえた事態もすぐに覆される。 それにもかかわらず何のために先じいは水をやり、守り育てていくのか。そういう疑問を持ってもおかしくないのだが、不思議とおかしいと感じない、それは自然で、切実な行為に思えた。 自分にはトウモロコシを育てて食べて自分自身を生かす為というよりは、そのトウモロコシが自身の生きた証として、誰にも忘れられない存在証明のようなものとして機能しているように感じた。 それだけに先じいの切実さを感じたのかもしれない。 この話の中で言葉を喋っているのはほぼ先じいだけで、メナシもそれ以外の様々な動物ももちろんトウモロコシも喋らない。先じいは孤独である、しかし、メナシと互いに支え合いながら、日照りと闘う。 本当に長く闘ったように感じた。 全150頁ほどの中編にも関わらず、頂点が見えてるのに近づかない山を登るような、そういう読後感が残った。

Posted by ブクログ

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