商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 彩流社 |
| 発売年月日 | 2016/07/01 |
| JAN | 9784779170706 |
- 書籍
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ウルトラQの精神史
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ウルトラQの精神史
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小野俊太郎さんの『ウルトラQの精神史』(2016年7月発行)を読みました。きっかけは先日の新聞朝刊一面のコラム。この日の話題が「ウルトラQ」でした。1966年1月に放送開始された特撮シリーズの「原点」が「干支が一巡したいまも魅力を放つのは」何故なのかを問いかけています。このコラ...
小野俊太郎さんの『ウルトラQの精神史』(2016年7月発行)を読みました。きっかけは先日の新聞朝刊一面のコラム。この日の話題が「ウルトラQ」でした。1966年1月に放送開始された特撮シリーズの「原点」が「干支が一巡したいまも魅力を放つのは」何故なのかを問いかけています。このコラムで参照されているのが本書です。読みたくなり、さっそく、図書館で借りた次第です。 小野俊太郎さんの本は初めて読みます。著者は、文芸評論家で、他にも『モスラの精神史』『ゴジラの精神史』『大魔神の精神史』などのシリーズを書いています。昭和の怪獣世代としては読んでみたいものばかりです。 「ウルトラQ」懐かしい!当時、小学校低学年だった私は、家の小さな白黒テレビにかじりついて観ていました。ギィィ—という効果音とともに「ウルトラQ」の文字が渦巻きのように現れる冒頭のシーン。鮮明に記憶しています。まるで異世界への入口のようです。ちょっと怖いような。でも観ずにいられないような。そんな思い出が甦ります。その後、怪獣が登場する映画やテレビ番組にハマる、あの頃の私自身の「原点」でもありました。 筆者は本書で、「ウルトラQ」が描こうとする世界を、1966年当時の社会とからめて解き明かします。「怪獣論」ではなく「作品論を軸」にするといいます。戦後復興から高度成長へ突き進む日本。2年前には東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開業し、高速道路も開通しだす。そんな「急ごしらえ」の戦後社会が抱える「矛盾が飛び出して」きたり「当たり前と思える常識世界がバランスを失い、日常の裂け目から異様なものが姿を見せる」。そんな不安を描こうとしたとみています。 そうした視点から、筆者は「ウルトラQ」全28話を、その「主題や特徴」に基づいて3グループに分類、社会の「矛盾や亀裂」に関連付けながら、各話のストーリーを丹念に追います。第1部「戦後社会を破壊する力」は、急ピッチで都市化が進む首都東京が、怪獣や自然災害によって脅かされる「マンモスフラワー」や「東京氷河期」などを。第2部「日本にやってくる怪獣たち」は、宇宙から過去から深海から出現する怪獣たちが登場する「ガラモンの逆襲」や「ゴメスを倒せ!」などを。第3部「見慣れぬ怪物へと変貌する」は、生物が人間が子供たちが怪物に変身してしまう物語群「五郎とゴロー」や「カネゴンの繭」などを。28話それぞれの作品世界を紐解いていきます。 本書を読みながら、こういう話あったあった!と思い出がよみがえったり。あれっそうなの?と驚いたり、記憶の曖昧さに気付いたり。60年前を思いだす場面がたくさんありました。小学生の私は、当時の社会の「矛盾や亀裂」を「ウルトラQ」に重ね合わせて観ていたわけではないですが、あの時代の空気を吸い、社会の雰囲気を何がし共有していて、不思議な気持ちで「ウルトラQ」を観ていたのかなと思います。 「ウルトラQ」制作には複数の脚本家や監督が関わっていて、彼らの熱い想いが、個性豊かな魅力あふれる28話を創る原動力になっているんですね。制作の裏話も興味深いです。テレビ番組の予算の制約から、怪獣映画の道具立てや映像がかなり活用されています。ゴジラに角をつけてゴメスになったり。マグマに牙をつけてトドラになったり。初めて知りました。特撮テレビ草創期の熱気が伝わってきます。 一番記憶に残っている第1話「ゴメスを倒せ!」をネット配信で観てみました。古代怪鳥リトラが、東海弾丸道路のトンネル工事現場に出現する古代怪獣ゴメスと戦います。宿敵ゴメスを倒し、その上で息絶えるリトラ。ちょっと悲しみを誘います。白黒映像や着ぐるみ感に60年の時代を感じるけれど、面白くて懐かしいです。 お金に執着する少年・加根田金男が身体の中にザクザク金貨を抱える怪獣・カネゴンになってしまう哀愁漂う15話「カネゴンの繭」。カネゴンになったらどうしようとビクビクしながら母親から10円玉をもらった記憶があります。宇宙からやって来たケムール人が人間の身体を使って生まれ変わろうとする19話「2020年の挑戦」も印象的です。これらの作品もネットで観てみようと思っています。
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第1部 戦後社会を破壊する力(首都東京を脅かすもの―「マンモスフラワー」「ペギラが来た!」「東京氷河期」「バルンガ」;自然がもたらす災厄―「SOS富士山」「海底原人ラゴン」「虹の卵」;異次元への突入―「206便消滅す」「あけてくれ!」) 第2部 日本にやってくる怪獣たち(宇宙から...
第1部 戦後社会を破壊する力(首都東京を脅かすもの―「マンモスフラワー」「ペギラが来た!」「東京氷河期」「バルンガ」;自然がもたらす災厄―「SOS富士山」「海底原人ラゴン」「虹の卵」;異次元への突入―「206便消滅す」「あけてくれ!」) 第2部 日本にやってくる怪獣たち(宇宙から飛来する怪獣―「宇宙からの贈りもの」「ガラダマ」「ガラモンの逆襲」「宇宙指令M774」;過去から出現する怪獣―「ゴメスを倒せ!」「鳥を見た」「ゴーガの像」;海から来訪する怪獣―「南海の怒り」「燃えろ栄光」) 第3部 見慣れぬ怪物へと変貌する(生物が変貌する時―「甘い蜜の恐怖」「五郎とゴロー」「クモ男爵」;人間が変貌する時―「1/8計画」「変身」「地底超特急西へ」;子供たちと変身―「悪魔ッ子」「育てよ!カメ」「カネゴンの繭」) 著者:小野俊太郎(1959-、札幌市、文芸評論家)
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