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日常を探検に変える ナチュラル・エクスプローラーのすすめ
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日常を探検に変える ナチュラル・エクスプローラーのすすめ

トリスタン・グーリー(著者), 屋代通子(訳者)

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日常を探検に変える ナチュラル・エクスプローラーのすすめ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 紀伊國屋書店
発売年月日 2016/07/01
JAN 9784314011389

日常を探検に変える

¥2,200

商品レビュー

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2025/02/24

悠久の人類史を感じながら歩けば、通勤ルートもロマンに満ち溢れた旅へと変わる。 世界の捉え方、見方さえ変えれば、日常はつねに新鮮なものだということを教えてくれる1冊です。「植物」「山」「海岸」「土」「動物」といったものから「時間」「言葉」「宗教」「美」まで、わたしたちの周りにごく...

悠久の人類史を感じながら歩けば、通勤ルートもロマンに満ち溢れた旅へと変わる。 世界の捉え方、見方さえ変えれば、日常はつねに新鮮なものだということを教えてくれる1冊です。「植物」「山」「海岸」「土」「動物」といったものから「時間」「言葉」「宗教」「美」まで、わたしたちの周りにごく自然にあるものの解像度を高めていく博物誌といった趣です。ダーウィンやフンボルト、ルートヴィッヒ・ライヒハート(ライヒハルト)など先人たちの故事や知見が紹介されます。自然、空気、天気は、人間の暮らしや感性とすべて当たり前につながっている、これはけしてナチュラリストによる語気の強いメッセージではなくて、事実としてそうだということが改めて分かります。 プロローグでは人類の歴史において、探検・冒険が国家事業から大衆向けビジネスへ変貌していったことを書いていて、とても興味深く読むことができました。大航海時代、異国に触れ、植物や衣服などを持ち帰るといった一大文化事業だった探検は、人類にとってまだ見ぬ地であった北極点・南極点への到達を経て、過酷な自然へ立ち向かうアスリートの人間ドラマへと様変わりしていきました。インターネットがある現在、地球上に人類がまだ目にしていない場所が果たしてあるでしょうか。大航海時代のような国家レベルでの大きな発見というものはもうなく、もはや探検は探検家個人のがんばりを個人が称賛し感動する、というものになったと著者は語ります。危険な場所からの生還が個人を感動させる利益と、大航海時代に人類が異文化に触れることを同じ皿の上にのせるのはあまりにも行き過ぎた比較じゃないかなあと思いつつも、これくらいメッセージのクセが強い方が個人的には面白いです。 探検の価値観をあらたに作りなおす。人類が探検を始めたころの「発見と共有」という目的を念頭に、現代的にアップグレードすることがこの本の試みです。いかに過酷な状況に身をさらし、感動の生還を見せられるかのチキンレースでなく、道端のなんでもない雑草ひとつがいかに自分の思考や感情を動かしているか。そしてそれを理解し、伝えることの方が人類的な利益が大きいと著者は説きます。SNSが普及したことによって、体験を公表・共有するハードルは今やぐっと低くなりました。極限への挑戦は必要ない。「ただ意識を開いて、誠実に表現」すること。これだけで人は探検家、ナチュラル・エクスプローラーになれるというメッセージが込められているのです。 本編でついに著者は探検を始めるのですが、先述の通り、命をかけて大海原に漕ぎ出すでもなく、氷の壁にカラダ一つでよじ登るでもなく、敬虔な信心をもって長い巡礼の旅に出るでもない。丘にのぼり、村に立ち寄り、川辺を歩くたかだか4時間ちょっとのハイキングです。命からがら辿り着くような探検ではもちろんありませんが、五感すべてを自然にさらし、毎秒ごとに発見をしながら少しずつ歩みを進める著者の姿が思い浮かぶようでした。ちなみに著者は大西洋を単独横断するような、本格的な冒険家でもあります。そんな著者が、「探検の価値は過酷さに比例しない」ことを証明しているのだから説得力がありますね。 いつもは「通勤風景」という単なる一枚のレイヤーが目の前にひろがっているけれど、あふれる好奇心を携えて道をいけば、途端に多層的な歴史の積み重なりに見えてくるはず。雑草はたんなる雑草ではなくて、その周囲の生態系を思い浮かべる扉になる。もっとハレとケの、ケがいかに興味深いかに気づくべきだと思いました。なぜなら日常への尽きない興味こそ、人が自らを生かすための原動力となりえるからです。 暗喩的なジョークが散りばめられた、いかにも海外文学といった文章と約400ページ付き合うのは、不慣れな自分にはすこし骨が折れましたが、読んで良かったと思います。 先日アップリケ作家・宮脇綾子の個展を見に行ったときに、ある作品の解説で引用されていたトルストイの言葉が胸に響きました。この本を読んでいた頃だったので、とてもタイムリーな出会いに驚きました。 “芸術家は探究者でなくてはならない/作者が探究すれば/見る人も聞く人も、読む人も/一緒になって探究する”

Posted by ブクログ

2022/08/01

〈本から〉 s植物に見られる命の美しさは、もどかしくも、何かしら深遠なるものをほのめかしている。 カール・ユングはかつて、植物を見つめるのは、玩具やら装飾やらを作り出すのに熱中する創造主の手元を、肩越しに覗き込むのにも似ていると例えた。 植物には、わたしたちにはない、そしてわた...

〈本から〉 s植物に見られる命の美しさは、もどかしくも、何かしら深遠なるものをほのめかしている。 カール・ユングはかつて、植物を見つめるのは、玩具やら装飾やらを作り出すのに熱中する創造主の手元を、肩越しに覗き込むのにも似ていると例えた。 植物には、わたしたちにはない、そしてわたしたちが日ごろ求めてやまない純粋さがある。

Posted by ブクログ

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