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落陽
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朝井まかて(著者)

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落陽

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 祥伝社
発売年月日 2016/07/12
JAN 9784396635022

商品レビュー

3.8

38件のお客様レビュー

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2023/11/11

新聞記者瀬尾亮一が天皇崩御と明治神宮造営を記事に書き、どのように造営していくかを綴った物語。当時の人々が100年計画で森林を植えていく壮大な計画、それがいかに大変なのかという思いがよく分かった。戊辰戦争、ヒノキ、針葉樹、本田静六、加藤清正、ベルサイユ条約、本郷高徳、明治神宮に行っ...

新聞記者瀬尾亮一が天皇崩御と明治神宮造営を記事に書き、どのように造営していくかを綴った物語。当時の人々が100年計画で森林を植えていく壮大な計画、それがいかに大変なのかという思いがよく分かった。戊辰戦争、ヒノキ、針葉樹、本田静六、加藤清正、ベルサイユ条約、本郷高徳、明治神宮に行ったときは意味するところをよく考えてみたい。

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2023/04/24

そこここに、明治から大正にかけての情景が散りばめられていて、興味深かった。 例えば。喪に服する衣装がかつて白であったこと。下町では半裸の人が普通に居たこと。 明治天皇を国民がどのように思っていたのかや、開国後の天皇と政府の大変さについて、簡潔にわかりやすく書かれている。 明治...

そこここに、明治から大正にかけての情景が散りばめられていて、興味深かった。 例えば。喪に服する衣装がかつて白であったこと。下町では半裸の人が普通に居たこと。 明治天皇を国民がどのように思っていたのかや、開国後の天皇と政府の大変さについて、簡潔にわかりやすく書かれている。 明治神宮がどのような意図で建てられたのか初めて知った。100年経った明治神宮を見に行きたくなった。

Posted by ブクログ

2021/10/28

三流新聞社東都タイムスの記者瀬尾亮一は、上流階級の醜聞をタネにちまちまと小銭を稼ぐ日々を過ごしていた。 ある時聖上陛下(明治天皇)の危篤の報を知る。 崩御後、東京に聖上陛下をお祀りする神宮を造る計画が持ち上がっていると、同僚の女記者伊東響子から聞かされた。 神宮造営の顛末を追う中...

三流新聞社東都タイムスの記者瀬尾亮一は、上流階級の醜聞をタネにちまちまと小銭を稼ぐ日々を過ごしていた。 ある時聖上陛下(明治天皇)の危篤の報を知る。 崩御後、東京に聖上陛下をお祀りする神宮を造る計画が持ち上がっていると、同僚の女記者伊東響子から聞かされた。 神宮造営の顛末を追う中、亮一の中にある思いが芽生えてゆく。 明治神宮造営のプロジェクトX的な物語なのかと思っていましたが、少し違いました。 もちろん、明治神宮を造るにあたり、周囲に森を作る過程が描かれているのだけれど、それをこの物語の主人公亮一が追う中で、明治という時代とは何だったのか、民たちの心を惹きつけた明治天皇とはどんな人物だったのか、という思いが芽生えます。 プロジェクトX的な側面もあるけれど、明治時代や明治天皇とは民にとって何だったのかを問うた物語でした。 神宮の森造営のプロセスは、伊東響子が記事にしていきます。東京女子高等師範学校、現在のお茶の水女子大学を出た優秀な彼女は、優秀であるゆえの苦労をし東都タイムスに流れてきました。 この伊東響子は創作の人物なんだろうけど、明治時代にも仕事をバリバリとこなす女性もいたのかもな、そして現代にもこういうタイプの女性は結構いるだろうなと思いました。 亮一は、同じく同僚の田中の遠い親戚に明治天皇に仕えていたという女官がいることを知ります。 響子もまた造営関係者の信頼を得つつ、記事執筆に燃えますが、事態は意外な転機を迎えます。 果たして、神宮の森は造られるのか、そして亮一の問いの答えは出るのか。 もしかしたら、朝井まかて作品の中では地味目の部類に入るのかもしれないけれど、皇族とは、皇室とはという問いが世の中に立っている令和の今だからこそ、読むべき一冊なのではないかと思いました。

Posted by ブクログ

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