商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2016/06/28 |
JAN | 9784309207070 |
- 書籍
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ゴールドフィンチ(1)
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ゴールドフィンチ(1)
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商品レビュー
4.1
10件のお客様レビュー
映画を先に観て、小説を読み始めた。 先を知っているから余りのめり込まないかな と思ったが、すっかりこの少年の行くさき に想いを馳せる様に読んでしまった。 映画とは違う小説ならではの緻密差があり これからの展開がどう小説には深く書かれて いるのか楽しみだ。
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(カテゴリ未設定/もう少し考えます) ピュリッツァー賞受賞作。父には捨てられ、特別な強い絆で結ばれていた母には死に別れた孤独な少年テオの成長物語、とまとめることもできなくはないしそういうお話でもあるのだけれど、それだけではとても収まらない大作。テオは意地の悪い友達のせいでやっても...
(カテゴリ未設定/もう少し考えます) ピュリッツァー賞受賞作。父には捨てられ、特別な強い絆で結ばれていた母には死に別れた孤独な少年テオの成長物語、とまとめることもできなくはないしそういうお話でもあるのだけれど、それだけではとても収まらない大作。テオは意地の悪い友達のせいでやってもいない喫煙の罰で停学となり、母とともに学校に呼び出される。そこへ向かう途中立ち寄ったメトロポリタン美術館で爆破事件に遭遇、一時的に母と離れ老人と一緒に居た美しい少女に気をとられていたテオ、意識が戻ると少女は見当たらず瀕死の老人に指輪を託され、ひとつの絵画(タイトルにもテーマにもなっているオランダの画家カレル・ファブリティウスによる「ごしきひわ」)を持ち出すように言われてその言葉に従ってしまい意図せず窃盗犯になってしまう。なんとか自宅に戻るが母は爆発で死亡しており、祖父母は彼を引き取りたがらず、学友アンディ(裕福だけれどいじめられっこ)のバーバー家に一時的に身を寄せることに。老人から渡された指輪を持って謎めいた遺言を思い出し訪ねた骨董店で人生の師であり親友であり父親代わりとなる家具職人のホービーに出会い、美術館の少女ピッパとも再会し、心安らぐ時間を持てるようになったテオ(この辺りが読んでいて一番心地よかった部分)、ホービーのもとに通いながらバーバー家にもなじんだ頃に突然父親が愛人を伴ってテオを引き取りに現れ、テオはラスベガスへ。そこで父は酷い男で母親とは死別しているという似た境遇の少年ボリスと出会い、親友を得て悲しみはやや癒されたものの飲酒とドラッグにはまってしまう。ボリスはめちゃくちゃながらもなんとも魅力的な人物。ギャンブルで作った借金で首が回らなくなりテオの信託財産を巻き上げることにも失敗し自暴自棄になった父親と離れ、ニューヨークに戻ったテオは、再びホービーの元へ。ここで時間が飛ぶと、テオは成人してホービーのパートナーとして骨董店を切り盛りしている。表面上は仕事を持ったきちんとした青年のように見えるテオだが、ルシアス・リーヴという謎の人物の出現により、子供の頃から抱えている問題はまるで解決していないことが明かされ、時間が経過しているだけ問題はこじれて複雑になっており、到底解決できそうもなく読んでいてしんどかった。そもそもの冒頭ではテオはアムステルダムに居て、新聞で名前は出ていないが自分のことが殺人事件として載っている、という書き出しから始まっていてずっとここに繋がる物語を子供時代に遡って読んできているので底辺には不安がずっとつきまとい、袋小路に迷い込んだような気持ちで読み進むのですが、4冊目に入るとこれまで丁寧に緻密な作業で綴られてきたあれこれの細かいことを回収する集大成パートに入り、しんどいこともつらい内容もあるものの、回収っぷりが見事で、爽快感さえありました。意外な展開にやや茫然としたまま最後まで読み終えてから、映画関連のサイトや出版社のサイトやその他の解説や感想を読んでから、もう一度最後の集大成の部分をゆっくり時間をかけて再読し、堪能しました。つらい内容が多いのですぐに全体を読み直す気持ちにはなりませんが、いつかまた通しで読みなおしたい気持ちになりました。人は「こうありたい。こうなりたい」と願うことは出来るけれど、願うことしかできないのでした。
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2014年度のピューリッツァー賞を受賞した傑作小説。ディケンズを読んでいるかのようにドラマティックかつスリリングなストーリーテリング。日本語版は全4冊という重厚長大な作品であるが、いざページを繰ればあっという間に読み終えてしまった、というのが実感。 物語はレンブラントの弟子であ...
2014年度のピューリッツァー賞を受賞した傑作小説。ディケンズを読んでいるかのようにドラマティックかつスリリングなストーリーテリング。日本語版は全4冊という重厚長大な作品であるが、いざページを繰ればあっという間に読み終えてしまった、というのが実感。 物語はレンブラントの弟子であったカレル・ファブリティウスの傑作絵画「The Goldfinch(ごしきひわ)」から始まる。一匹の鳥が静かに佇む絵画を巡り、主人公の少年テオは母と共に訪れた美術館で爆発テロに遭遇し、命は助かるものの、最愛の母を亡くす。奇跡的に生還したテオは爆発によって息絶えようとしている謎の老人の指示に従って絵画を盗み出したところから、歯車は急速に回り出し・・・。 主人公であるテオの成長に従って、極めて魅力的な周辺人物が現れ、物語の舞台もニューヨーク、ラスベガス、アムステルダムと緊張感を増しながら様々に移り変わっていき、一時も読者を飽きさせない。作品のメッセージが何か、という形而上学的な問題はさておき、脳に直結するようなフィジカルなストーリーテリングの面白さが味わえる文学作品はそうそうない。
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