商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2016/06/10 |
JAN | 9784344424906 |
- 書籍
- 文庫
日輪の賦
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日輪の賦
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商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
律令を完成させることで、日本が唐や新羅と渡り合えるような中央集権国家となることを目指した、人々の物語。 持統天皇が主人公かと思ったが、彼女は大きな骨組みとして存在し、実際には兄が殺されたことが遠因で法令殿で反対派の動きを探ることになった廣手を中心に、世捨て人のふりをしつつ持統天皇を支える葛野王や、百済から亡命してきた渡来人、男装の女官人など、様々な人の想いが律令という目標に向かって収束していく。 終盤、火事が起こり、律令を持ち出そうとする場面が好き。特に宝然と廣手のやりとりが胸熱。 そして律令は完成し、持統天皇は累代の大王が守り継いできた権力を打ち砕き、律令の網の中に押し込んだ。国号も倭から日本となり、新しい世が始まる。その希望と胸の高鳴りを一緒に体感するようなラストだった。
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この時代の歴史小説は久しぶりで、作者も初読みでしたがとても面白かった。日本と天皇の始まりはこういう事だったのかと納得した。ストーリーや人物描写も入り込めるところがよく脇役として歌人も登場し彩りが加わった。この作者の他の作品も読んでみたいと思った。
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誰も悪役に決めつけない著者の優しい視点が心地よい。 最後の「大王」持統天皇、その意味は大王支配から官僚制への大転換。官僚制から転換するこれからの世界を想像すると、その困難さにハッとした。 女を捨てた、人間を捨てたと揶揄される持統天皇の独白に共感。 不比等の馬面髭面不細工描写に気を...
誰も悪役に決めつけない著者の優しい視点が心地よい。 最後の「大王」持統天皇、その意味は大王支配から官僚制への大転換。官僚制から転換するこれからの世界を想像すると、その困難さにハッとした。 女を捨てた、人間を捨てたと揶揄される持統天皇の独白に共感。 不比等の馬面髭面不細工描写に気を取られたが、今回は準主役というより脇役だったので、気になる存在になった。 太政大臣(おおいまつりごとのおおおみ)大納言(おおいものもうすつかさ)など和訓読みが美しく感じた。 中央公論新・日本の歴史3記述「対馬から金は出なかった」が五瀨の逸話に発展していて、さすがだなあと思った。
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