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肉弾
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商品レビュー
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陸軍軍人だった著者が参戦した旅順攻防戦の一部を記録した作品で、本書も15ヵ国で翻訳されたり明治天皇やルーズベルトからほめられたすごい人らしいが、地の文が、軍歌や北朝鮮の女子アナみたいな感じで、むしろカセット小説みたいにして聞いた方が、語調が良いので面白いかもしれないと思った。 「...
陸軍軍人だった著者が参戦した旅順攻防戦の一部を記録した作品で、本書も15ヵ国で翻訳されたり明治天皇やルーズベルトからほめられたすごい人らしいが、地の文が、軍歌や北朝鮮の女子アナみたいな感じで、むしろカセット小説みたいにして聞いた方が、語調が良いので面白いかもしれないと思った。 「ああ、益荒男の伴は起ちぬ。我大君の御言のまにまに戈執り競へり。 向ふ所、天も裂くべし、地も裂くべし! 「第一大隊より前進!」……老いたるも若きも、手に手に国旗を振翳しつつ、天地を轟かす万歳の叫びに対しては、我等は如何にもして此至誠に報いなければならぬと思ひ、嘗て敵塁に向かつて、耳も聾する喊声を揚げて突撃した時には、背後で国民の万歳の声が、潮の如くに湧き起るやうに感じたのである。巨弾耳を掠むる戦場の旦にも、凛として膚寒き露営の夕べにも、我等の決して忘るる能はざりしものは、国民が熱血を絞りて叫びし万歳の声であつた」という調子。 また、軍馬のために「赤十字条約無くんば、人道に反し、動物愛護の道に欠けてゐると主張し、此議を万国平和会議に提出して、列国の協賛を求めんとて奔走中であると聞き及んだ」とあるが厳しい戦闘においても国際基準で紳士的な人たちがいたもんだと感心した。 著者は全身蜂の巣になりながらも火葬場寸前で蘇生したそうなのでその部分を楽しみにしていたけれど、詳しくは書かれていなかった。全体的にはやや異様なテンションで、ジェネレーションギャップを感じた。
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