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福島第二原発の奇跡 震災の危機を乗り越えた者たち
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福島第二原発の奇跡 震災の危機を乗り越えた者たち

高嶋哲夫(著者)

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福島第二原発の奇跡 震災の危機を乗り越えた者たち

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 PHP研究所
発売年月日 2016/03/01
JAN 9784569829685

福島第二原発の奇跡

¥1,870

商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2021/10/16

東日本大震災による原発事故。どうしても爆発を起こした第一ばかりに目が行きがちであるし、マスコミも第二をあまり取り上げない。第一の過酷な事故の裏で第二でも奮闘していた人たちが多くいたことを忘れてはならない。

Posted by ブクログ

2017/08/23

3月12日午後12時15分、3号機が冷温停止。 3月14日午後5時、1号機が冷温停止。 3月14日午後6時、2号機が冷温停止。 3月15日午前7時15分、最後の4号機が冷温停止。 2011年3月11日に発災した東日本大震災後、大震災と津波による 被害と、全電源交流電源...

3月12日午後12時15分、3号機が冷温停止。 3月14日午後5時、1号機が冷温停止。 3月14日午後6時、2号機が冷温停止。 3月15日午前7時15分、最後の4号機が冷温停止。 2011年3月11日に発災した東日本大震災後、大震災と津波による 被害と、全電源交流電源を喪失した福島第一原子力発電所の事故 がメディアを埋め尽くした。 なかでも原子炉建屋が水素爆発を起こした福島第一原子力発電に 関しては日本のみならず世界中がその推移を見守っていた。 しかし、危機を迎えていたのは福島第一原子力発電所だけでは なかった。茨城県東海村に立地する東海第二、そして福島第二も 危険な状態に陥っていた。 本書はこれまで福島第一原子力発電所事故関連のなかでしか語ら れなかった福島第二の緊迫の4日間と、対応に係わった人々の「そ の後」を追っている。 福島第一と福島第二の一番の大きな違いは、第一が外部電源の 全てを失ったことに対して、第二では富岡線2回線のうち1回線が かろうじて生き残ていたことだ。のちに、首都圏の停電解消の為に、 東電本店はこの唯一の回線を「切ってもいいですか?」と当時の 第二原発所長・増田氏に聞いて「ふざけるな」と却下されている のだが。 「扉1枚向こうは地獄」。高い放射線量の中で原子炉の暴走を止め ようとした第一の現場も壮絶だったが、第二も危険と隣り合合わせ だったことに変わりはないんだな。 なによりも電気を復旧させること。これには電気工学を学んだ電気屋 である増田氏が所長だったことが幸いしているのだろう。 重たいケーブルを人力だけを頼りに9kmに渡って敷き、原子炉を 冷やす為の水が足りなくなれば「あとで役場に報告すればいい」と 近くの川からポンプでくみ上げる。 危機に直面した時の判断力。第一の吉田所長にしろ、第二の増田 所長にしろ、それが出来る人だったのだな。だから、本店も政府も 横からあれこれ言わず、現場にすべて任せればよかったんじゃない のだろうか。 本書の後半は増田氏の前任であった第二所長・石崎氏のことに紙数 が割かれている。これは著者が個人的に石崎氏を知っていることも あるのだろうが、広報出身の異色の所長として石崎氏が築いた人脈 が、あの緊迫の4日間の第二全体の一致協力に繋がったのだろう。 東電の人たちばかりではなく、協力会社の人々の思いもカバーして おり、これまでほとんど報道されなかった福島第二の状態が克明に 描かれている。 改めて思う。福島第二が、東海第二が、福島第一と同じ状況に陥って いたならば日本は今、どうなっていたのかと。 私は東京電力という会社自体は信用していない。福島第一の事故 当時、頑なに「メルトダウン」との言葉を使おうとせず、ほとぼりが 冷めたのを見定めたように「実はあの時、メルトダウンしてました。 事故3日後にはその測定も可能でした」なんて後出しばっかりして いるから。 でも、現場は必死だった。この思いはくみ取りたいし、忘れないで いたいと思う。福島第一の廃炉作業も大事だけれど、本店と現場 の温度差の解消こそ、東京電力に必要なものではないのだろうか。

Posted by ブクログ

2016/06/10

福島第一原発の事故については様々な書籍が出版されています。ところが、福島第二原発を扱った書籍はほとんど見当たりません。東日本大震災のあの日、ほぼ同じ立地状況で津波の遡上を受けた二つの原発のうち、福島第二原発はメルトダウンの危機を脱して冷温停止に成功し、現在も安定した状態に管理され...

福島第一原発の事故については様々な書籍が出版されています。ところが、福島第二原発を扱った書籍はほとんど見当たりません。東日本大震災のあの日、ほぼ同じ立地状況で津波の遡上を受けた二つの原発のうち、福島第二原発はメルトダウンの危機を脱して冷温停止に成功し、現在も安定した状態に管理されています。 福島第一原発の状況と比較すると、いくつかの幸運があったにせよ、震災からの数日間は状況がどちらに転んでもおかしくない瀬戸際であり、さらに福島第一原発に世間の注目が集まる中で、ほとんど外部からの支援を受けることができない状況で見事に事態を収束してみせた福島第二原発。そこに従事ししていた関係者の証言をまとめた記録です。 本書前半は当時の原発所長や運転員の方の証言を中心に、そして後半は原発に関わる様々な協力企業や地元の人の証言をまとめてあります。いかに際どい状況であったのかが伝わってくる内容でした。 危機的状況を切り抜けた貴重な成功事例である福島第二原発のこの記録は、原発を今後運転するのであれば見つめなおす貴重な資料との印象を受けました。

Posted by ブクログ

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