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柳宗悦とウィリアム・ブレイク 環流する「肯定の思想」
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柳宗悦とウィリアム・ブレイク 環流する「肯定の思想」

佐藤光(著者)

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柳宗悦とウィリアム・ブレイク 環流する「肯定の思想」

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京大学出版会
発売年月日 2015/01/01
JAN 9784130860482

柳宗悦とウィリアム・ブレイク

¥13,200

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2025/05/24
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ウィリアム・ブレイクの「肯定の思想」が、インドを起点とした「東廻り」の思想と「西廻り」の思想とで二手に分かれ、思想家・柳宗悦を結節点として円環を形作ることを明らかにした書。 知識不足で理解が難しい章も多かったが、それでもかなり面白く読めた。難しい内容であるにもかかわらず、これほどまでに明晰な印象を抱いた文章は初めてかもしれない。読み進めていくのが気持ちよく、とても刺激的だった。 柳によると、芸術とは芸術家の個性の利己的な表現でなく「内心の抑え難い要求」の表出である、という。そして芸術は「人生に面接した真摯な態度の反影」として現れ、それゆえに「人格の芸術」であり、神聖なまでに芸術家自身と一体化する、という。 ブレイクが柳に与えた影響を紐解いていく過程で、自分自身がなぜ芸術が好きなのかという理由が言語化されていくようで、目が覚めるような思いがした。 最も刺さったのは以下の文章。 p.163 「善悪の基準を絶対視する宗教や道徳に触れた時、自分自身を善の側に同一化できる者は、それほど息苦しさを感じずに済むのかもしれない。しかし、悪に分類されるような考え方や感じ方に共感を持ってしまう者は、その宗教や道徳に対してまず閉塞感を抱き、続いて恐怖を覚えることだろう。(略)自己の存在を否定されるような経験を持ったからこそ、その反作用として善と悪や天国と地獄を相対化し、自己肯定へ向かおうとする思いがにじみ出ている。リーチにとってブレイクは救済者として機能した。」 国や時代が変われども、詩や芸術が人の心を救うことは不変なのだなと感じた。 また、リーチが『ブレイクの「生きとし生けるものはすべて神聖である」という言葉から、目の前が開けるような解放感を受け取ったと思われる』という感覚は自分自身も経験がある。過去の思想家や芸術家も自分と同じ感覚を抱いていたのかもしれない、とうれしく思った。 気になったことがある。 「ひょっとすると、柳は英文学の側に必要以上の敵役を演じさせてしまったのかもしれない。」「不当な扱いを受けているブレイクを救済するためには、従来の英文学研究を打破しなければならないという物語を柳は作り上げてしまったのではないか。」と筆者は指摘する。 過去の英文学研究の批判が反逆でなければならなかったというが、これが本当なら柳の中で葛藤はなかったのだろうか。 「生きとし生けるものはすべて神聖である」「対立は一方の否定ではなく、二者の是認であり両立である」というブレイクの肯定の思想からすると、柳の過去の英文学研究を打破しようとする姿勢はそれに反している気がする。善や悪、天国や地獄は二項対立しても、「過去」と「現在」は柳の中では対立に該当しなかったのかな…?と疑問に思った。 市内の図書館では所蔵がなかったため、今回は市外図書館からの借用資料として拝読した。 新書で購入するには手が届かない価格だった。貸出してくれた図書館に感謝したい。

Posted by ブクログ

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