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ガリレオ裁判 400年後の真実 岩波新書1569
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2015/10/22 |
JAN | 9784004315698 |
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ガリレオ裁判 400年後の真実
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ガリレオ裁判 400年後の真実
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商品レビュー
3.8
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われわれは、科学はガリレオからニュートンに至るまでの17世紀ヨーロッパで生まれたと語る。つまり、近代科学はキリスト教の産物であることを示す。他方で、キリスト教はガリレオを弾圧し、科学の進歩を阻んだということにも触れざるを得ない。ガリレオ裁判を科学と宗教の闘いと見ると、話は単純化さ...
われわれは、科学はガリレオからニュートンに至るまでの17世紀ヨーロッパで生まれたと語る。つまり、近代科学はキリスト教の産物であることを示す。他方で、キリスト教はガリレオを弾圧し、科学の進歩を阻んだということにも触れざるを得ない。ガリレオ裁判を科学と宗教の闘いと見ると、話は単純化されるが、われわれの科学がキリスト教世界で誕生したことの方は説明されないままになってしまう。 著者のあとがきでの上記のコメントは、そうだなあと思わされた。 第二の聖書として、自然を観察し、近代科学を産み出した科学者たちにとって、科学と宗教は対立するものではなく、お互いを補完するものだったのだろう。そのような状況のなか進められたガリレオ裁判。判決としては、教会内の原理主義者を納得させる厳しいものにした一方で、(おそらく)、教皇のもと実態としては刑の大幅減免が行われた。 単純な科学対宗教の闘いという構図に毒されている、日本の中には、このような本が必要だと思う。
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本屋でみかけて衝動買い。頑迷で愚鈍なカトリックの教職者どもにいじめられた科学界の英雄……というありがちなガリレオのイメージに一石を投じてくれた労作。人口に膾炙されている「地球はそれでも動いている」との言葉が、18世紀になってから啓蒙主義者たちによって広められたデマらしいという話は...
本屋でみかけて衝動買い。頑迷で愚鈍なカトリックの教職者どもにいじめられた科学界の英雄……というありがちなガリレオのイメージに一石を投じてくれた労作。人口に膾炙されている「地球はそれでも動いている」との言葉が、18世紀になってから啓蒙主義者たちによって広められたデマらしいという話は特に興味深かった。
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「それでも地球は動いている」 ガリレオは、旧態依然のローマ教会と戦い、裁判の家庭でこうつぶやいたという。 科学者であることを捨てなかったガリレオは、ヒーローだった、この話は後世の私たちにそんなことを想像させる。 しかし、ガリレオの裁判記録が明るみに出ると、この「物語」はどうも...
「それでも地球は動いている」 ガリレオは、旧態依然のローマ教会と戦い、裁判の家庭でこうつぶやいたという。 科学者であることを捨てなかったガリレオは、ヒーローだった、この話は後世の私たちにそんなことを想像させる。 しかし、ガリレオの裁判記録が明るみに出ると、この「物語」はどうも様子が違っていたことがわかった。 と言っても、この裁判記録は多くが失われてしまったため、その全てを知ることはできない。 できないが、神話化されたガリレオ裁判を当時の状況に照らし合わせ、丁寧に見ていくと、裁判そのものは決してめちゃくちゃなものではなく、それなりに形式に則ったもので合ったことがわかる。 宗教裁判というと、一方的な決めつけがなされ、ろくな審議もしないように思えるが、ガリレオ裁判においては、第三回まで審問があり、軽い処分と厳格な処罰のどちらにするかという意見の対立すらあった。 また、そもそもの裁判にかけられた理由も、「禁止命令に背いたから」であって、名目であったとしても、神の御意志に背いた、というこじつけのような理由ではなかったようだ。 現代に照らせば、もちろんおかしい部分、足りない部分などもあろうが、少なくとも一定の基準に則って裁判が進められていたという事実は興味深い。 そして、現代人の、古人に対する偏見も感じさせるのであった。
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