商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 京都大学学術出版会 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784876989140 |
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秘史
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ビザンツ帝国の著名な歴史家プロコピオスが著した歴史書であるが、その内容は皇帝ユスティニアノスとその后テオドラ、またユスティニアノスに仕え、著者の上司でもあった将軍ペリサリオスとその妻アントニナの「卑劣な言動」の暴露という、極めて特異な歴史書。この歴史書では、偉大な将軍は妻の尻に敷...
ビザンツ帝国の著名な歴史家プロコピオスが著した歴史書であるが、その内容は皇帝ユスティニアノスとその后テオドラ、またユスティニアノスに仕え、著者の上司でもあった将軍ペリサリオスとその妻アントニナの「卑劣な言動」の暴露という、極めて特異な歴史書。この歴史書では、偉大な将軍は妻の尻に敷かれて人との約束も守らない、情けない嘘つきであり、偉大な皇帝は何の定見もなくひたすら金銭を求め、殺人や迫害も厭わない「人の皮をかぶった悪魔」として描かれる。そしてこの両者を時に支え、時に激励した賢婦たちは、身分も卑しく、肉体的魅力や魔術で夫を操り帝国の秩序を崩壊させる悪女として糾弾される。テクストは現代のタブロイド紙のような仄暗い愉しみを読者に与えてくれるが、訳者が付す訳注や補注によって、プロコピオスが悪意をもって記述した箇所もあれば、知識階級に属すると自認していた彼の価値観からして否定的に評価せざるを得ないユスティニアノスやテオドラの施政があったことが判明する。
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