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皇室一五〇年史 ちくま新書1161
858円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784480068675 |
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皇室一五〇年史
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皇室一五〇年史
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商品レビュー
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明治以降の皇室通史かと思ったのだけれど、少々違った。でも、 これはこれで面白い。 明治以降の皇室について「皇室典範と宮家」「皇族という人々」 「皇室と結婚」「皇室と外国」「皇室と財産」の5章に分けて解説 している。 小泉政権下で女性天皇・女性宮家に関する議論が行われ...
明治以降の皇室通史かと思ったのだけれど、少々違った。でも、 これはこれで面白い。 明治以降の皇室について「皇室典範と宮家」「皇族という人々」 「皇室と結婚」「皇室と外国」「皇室と財産」の5章に分けて解説 している。 小泉政権下で女性天皇・女性宮家に関する議論が行われたが、 秋篠宮悠仁親王殿下ご誕生で皇統継承の心配が解消されて から立ち消えになった。 しかし、振り返ってみれば明治からずっと皇統への不安は常に 存在していたんだ。 明治天皇の唯一の皇子であった大正天皇は幼少期より病弱で あり、明治天皇はこれを心配されていた。だから、江戸期より 伏見宮、桂宮(三笠宮家次男の故・桂宮殿下とは無関係)、 有栖川宮、閑院宮の四親王家だった宮家は、明治期になって 急激にその数を増やした。 皇統への心配と、明治天皇の皇女の嫁ぎ先として新たな宮家が 必要だったからなのだが、この宮家急増が後に様々なゴシップを も生み出す結果になる。 その一番の例が昭和天皇の后であった香淳皇后のご実家であった 久邇宮家。 当時、皇太子であった昭和天皇と香淳皇后のご婚約に対し、一部の 人々の間で「香淳皇后の家系に色覚異常の遺伝あり」を理由にして 婚約解消を迫った「宮中某重体事件」の概要は知っていた。 この時、大正天皇は既に病厚く公務から退いてはいたが、婚約解消 に抗議する手紙を久邇宮家は大正天皇宛にではなく、后である貞明 皇后宛に送っていたのか。 大正天皇を敬い、宮中の規律を重んじる貞明皇后を激怒させている とは知らなかった。そりゃそうだよな。病床に就ているとは言え、大正 天皇はその位におわすのだから。 そうかと思えば早くから決まっていた久邇宮家の朝融王の婚約につい ては相手方のありもしない噂を根拠に解消しようとするし。もしかした ら、昭和天皇ご夫妻と貞明皇后との間がぎくしゃくしていたというのに はこの辺りの事情もあるのかな。 天皇家をお守りするはずの皇族なのだけれど、明治・大正・昭和と、 天皇家を困惑させた皇族が必ずいたんだな。 ゴシップ多めなので皇室に興味のない人でも巻末の皇族の系譜図を 参照にしながら楽しめると思うし、明治の皇室典範を明治天皇自ら 反故にしている点にもびっくり。 近年の皇室では皇太子妃殿下と秋篠宮妃殿下の、ご実家の対比が 興味深かった。結婚に伴い宮内庁から支度金として3000万円と1000 万円が用意された。金額の違いは皇太子妃と宮妃の違いから来る ものだが、紀子妃殿下のご実家・川嶋家は嫁入り道具購入の請求書 や領収書で清算することを希望し、全額は使用しなかった。 一方、東宮妃殿下のご実家・小和田家は現金で3000万円を受け取って いる。ご成婚前、嫁入り道具のひとつとしてワイドショーなどで紹介され ていたあの金箔箪笥もお支度金から購入されたのかしらね。小和田家 では受け取らな かったようだけれど。 尚、「明治天皇の玄孫」「旧皇族」「元宮家」などと言ってタレントまがいの 活動をしている竹田某。元皇族だったのは彼のおじい様であって、彼の 父親も臣籍降下してから誕生しているので「明治天皇の玄孫」以外は 詐欺行為である。
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新書で「150年史」などというタイトルは大風呂敷を広げ過ぎであろう。内容は皇室典範、皇族の変遷、結婚、外交、財産などカテゴリー別にエピソードを集めた内容である。興味深かったのは、なぜ皇室とベルギー王室が仲が良いのかという下り。ナチスに屈服し、戦争責任を問われる立場だった父の譲位を...
新書で「150年史」などというタイトルは大風呂敷を広げ過ぎであろう。内容は皇室典範、皇族の変遷、結婚、外交、財産などカテゴリー別にエピソードを集めた内容である。興味深かったのは、なぜ皇室とベルギー王室が仲が良いのかという下り。ナチスに屈服し、戦争責任を問われる立場だった父の譲位を受けたボードワン1世、そして、昭和天皇の息子である皇太子が、共に肩身の狭い立場から国際社会での地位向上を目指したという指摘はよく理解できる。江沢民に謝罪し、紀元節に反対した「赤い宮様」、三笠宮の事績もコンパクトに紹介されている。皇室にも相続税がかかり、昭和天皇の遺産は約20億円で、今上天皇が約4億3千万円を納税したことなども興味深く読んだ。途中、東宮批判が入るのは、筆者岩井氏の思いが強く反映されていると言えよう。
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