商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2015/11/30 |
JAN | 9784000230605 |
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作家はどうやって小説を書くのか、たっぷり聞いてみよう!
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作家はどうやって小説を書くのか、たっぷり聞いてみよう!
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・ヘミングウェイ「いつも本を読んでいる。あるものをありったけ。せっせと補充している。こっちの貯えがなくならないように」 ・ハードウィック「どんなことでも、そのことについて自分がどう考えているかは、ともかく原稿に書いてみないとわかないのよ。じっさいに書くことによって初めて、自分がな...
・ヘミングウェイ「いつも本を読んでいる。あるものをありったけ。せっせと補充している。こっちの貯えがなくならないように」 ・ハードウィック「どんなことでも、そのことについて自分がどう考えているかは、ともかく原稿に書いてみないとわかないのよ。じっさいに書くことによって初めて、自分がなにが言いたかったかがわかる、書きはじめたときからずっと言いたかったことはなんだったのかが」
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「作家はどうやって小説を書くのか、たっぷり聞いてみよう! 」青い本 https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0230600/top.html … 読んだ。作家陣への創作にまつわるインタビュー集。インタビューとは取材時の様子をまとめたもの、と思いきや、...
「作家はどうやって小説を書くのか、たっぷり聞いてみよう! 」青い本 https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0230600/top.html … 読んだ。作家陣への創作にまつわるインタビュー集。インタビューとは取材時の様子をまとめたもの、と思いきや、作家によっては後日創作記事が来た、とかおもしろい!(つづく インタビュー内容がそのまま記事になるのが嫌なのは判る。踏み込んで欲しくない部分があると思うし、口に出すと違う方向へ進むこともあるだろうし。だからって部屋、本人の雰囲気、机の様子、全てを創作してこれを使え、と編集部へ送ってくる作家、笑。いいなあ、表現する人って感じだなあ(つづく 何年もかけて取材した記事もあり、こういう手間をかけた硬派な文章を載せる雑誌もいいし、それが広く読まれるという文化的なフランスという国もいい。パリレビューの経営は決して楽ではなかったが初代編集長の哲学は後代にも継がれた、とありそれもいい。時代もあると思うけど翻って日本よ。。(おわり
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米文芸誌の名インタビュー・コーナーから抜粋したアンソロジーの第2巻。 2巻では ドロシー・パーカー アーネスト・ヘミングウェイ アイザック・バシェヴィス・シンガー ジョン・アップダイク カート・ヴォネガット ガブリエル・ガルシア=マルケス フィリップ・ロス エリ...
米文芸誌の名インタビュー・コーナーから抜粋したアンソロジーの第2巻。 2巻では ドロシー・パーカー アーネスト・ヘミングウェイ アイザック・バシェヴィス・シンガー ジョン・アップダイク カート・ヴォネガット ガブリエル・ガルシア=マルケス フィリップ・ロス エリザベス・ハードウィック ジョン・アーヴィング スーザン・ソンタグ サルマン・ラシュディ が登場する。 冒頭には、インタビュアーによる作家の風貌や部屋について、2,3ページの簡単な描写がある。的確なラフ・スケッチのようで興味深い。 インタビューは1回のみのものをそのまま書き起こすという形ではなく、時には回数を重ね、原稿は必ず作家のチェックを受けている。全体としては、インタビュアーと作家の間の共同作品という色合いが強い。場合によっては、作家自身が構成を整え、ある程度「書き直して」しまうこともあるそうで、こうなると丸々、創作のようなものである。この巻では、アップダイク、ヴォネガット、ロスのものがそれにあたるという。 2巻の圧巻は個人的にはヴォネガットだろうか。戦時のドレスデンでの体験自体もすごいが、その話をインタビュー形式で極めてリーダビリティの高いものにしているあたり、職人芸のよう。 アーヴィングもサービス精神が感じられておもしろいけれど、アーヴィングは小説の方がよりおもしろいように思う。 あとはシンガーとガルシア=マルケスが印象的か。 インタビュアーと噛み合っていない印象を受けるのがヘミングウェイ。インタビュアーが正しい問いを探して苦闘している感がある。読んでいてハラハラするのを通り越してコミカルにすら思えてくる。編集者の立場と作家の立場が根本的に違うためであるようにも思うが、この3年後にヘミングウェイが猟銃自殺しているとのことなので、あるいはこの頃、精神的に下降傾向だったりした可能性もなくはないのかもしれない。 ラシュディ、名前は聞いたことあるけど誰だっけ?と思ったら、イスラムを揶揄したとしてファトワ(死刑宣告)が出た「悪魔の詩」の作者だった。このインタビューは作家としての姿勢もさることながら、そのあたりの顛末の比重が大きい。日本では訳者が殺されたという衝撃的な事件があったので、そのこと抜きで作品自体を味わうのはまだ少し難しいようにも思う。作者の意図とはまったく違う反応だったようだけれど。 パリ・レヴューのインタビューコーナーは現在でも続いている。 膨大なアーカイブには、300人を超える作家たちが顔を揃える。小説家だけでなく、詩人、劇作家、編集者、映画制作者なども含まれる。 この中からどうやって22人に絞ったかといえば、訳者が特に興味を持つ人々らしい。ある意味、役得といったところだろうか。個人的には知らない作家もいたが、妥当な選択なのだろう。親切な注は原文にはないもののようで、作家たちをよりよく紹介したいという熱意の現れでもあろうか。 このインタビューは、太っ腹なことに、ウェブ上にすべて公開されているという。もちろん、英語の原文だが、興味のある方は覗いてみられたし。 米作家のみならず、各地の作家が集まっている。日本からは大江健三郎と村上春樹がいる。 2巻読み通してみて、全般として、作家たちのまなざしが印象的である。多くは実直に、勤勉に、真摯に、物語を紡いでいる。 それって誰のためなんだろう?とふと不思議にも思う。批評家のためではないし、読者のためとも言い切れない。自分のためといえば自分のためなのだろうが、あるいはそれは作品のあるべき「理想」の姿に誠実であろうと努めているのかもしれない。決して果たせることのない、「完璧」を目指す苦闘。 いやはや、プロというのはすごいものである。
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