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そら 吉田知子選集 Ⅲ
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そら 吉田知子選集 Ⅲ

吉田知子(著者)

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そら 吉田知子選集 Ⅲ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 景文館書店
発売年月日 2014/09/21
JAN 9784907105020

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2024/03/28

ふお~~~~~~~~~~~ん(不穏)。 この本を一言で言い表してみました(笑) ジャケットに力ありすぎ。怖い。 完全にジャケ借りです。 最近の人かなー、なんて思ったら結構な経歴でたいへん失礼しました。 1934年生まれ。’70年「無明長夜」で芥川賞を受賞。’84年「満州は知...

ふお~~~~~~~~~~~ん(不穏)。 この本を一言で言い表してみました(笑) ジャケットに力ありすぎ。怖い。 完全にジャケ借りです。 最近の人かなー、なんて思ったら結構な経歴でたいへん失礼しました。 1934年生まれ。’70年「無明長夜」で芥川賞を受賞。’84年「満州は知らない」で女流文学賞、’92年「お供え」で川端康成文学賞、’99年『箱の夫』で泉鏡花文学賞、’00年、中日文化賞を受賞。 でも、賞歴を見てると嫌な予感が。芥川に川端に泉鏡花って。 読めるんかこれ。読めたとして俺に意味が理解できるんかな。 え~、とにかく9編の短編集。 ま、まあ。そのうち意味不明だったのは3篇だけだから、良しとするか。 しかし、なんだろうなこの嫌らしい読後感。 正義も常識もなく、土台を疑うような物語たち。 靴の中や下着の中に虫が這いまわっているような。 中でも一番嫌だったのが「幸福な犬」。 男とその飼犬しか出てこない話だけど、なぜだか男は普通に犬と会話をしている。 この世界ではそれが普通という設定なのか。 犬が特殊なのか。 男が特殊なのか。 それともただの思い込みなのか。 全く分からず話は進む。 しかもその会話の内容が不穏。いやーな気分になる。 まるでその会話は犬と飼い主というより、DV家庭の夫婦を想起させる。 例えば  犬は首を前後左右にねじる。首の体操をしている。ポツンと言った。  ――わかれたっていいんです。  (中略)  年中、男の顔色をうかがっているのだ。遠くから犬は哀しげに言う。  ――間違えないでください。わかれたいと言っているんじゃないのです。私がお気にいらないようですから、それで。申し訳ないと思って。私は、いいんです。あきらめているんです、もう。  ――なぐられたいのか、と男は犬に言った。犬は怯えて後ずさりした。  ――寝ろといえば寝ればいいんだ。黙って寝ればいい。  ――また捨てるのですか。  ――あそこは熊がでるかも知れないから、ちがうところにしよう。今度は自分でオムスビを握ってやるよ。  ――私、自分でつくります、と犬は悲鳴のような声で叫ぶと、泣きだした。 嫌な気分になりたい人はどうぞ。

Posted by ブクログ

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