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人質460日 なぜ生きることを諦めなかったのか 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅡ-4
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人質460日 なぜ生きることを諦めなかったのか 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅡ-4

アマンダ・リンドハウト(著者), サラ・コーベット(著者), 鈴木彩織(訳者)

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人質460日 なぜ生きることを諦めなかったのか 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅡ-4

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 亜紀書房
発売年月日 2015/09/01
JAN 9784750514345

人質460日

¥2,970

商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

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2021/10/26

かなりページ数の多い本だったが比較的早く読むことができた。幼少期の経験から始まり、人質として暮らした経験がかなり詳細に書かれている。やはりきちんとした知識や経験なしに紛争地帯に足を踏み入れることは危険だと感じた。筆者も見栄を張らずに着実にジャーナリストとしての経験を積んでいってい...

かなりページ数の多い本だったが比較的早く読むことができた。幼少期の経験から始まり、人質として暮らした経験がかなり詳細に書かれている。やはりきちんとした知識や経験なしに紛争地帯に足を踏み入れることは危険だと感じた。筆者も見栄を張らずに着実にジャーナリストとしての経験を積んでいっていればこの様な事態にはならなかったのではないかと思う。 もう一度読みたいとは思えないけれど、そこそこに面白かった。

Posted by ブクログ

2019/01/14

恵まれなかった子供時代、憧れたのはリサイクル・ショップの 片隅に積まれた『ナショナルジオグラフィック』に掲載されて いたまだ見ぬ世界だった。 クラブのウェイトレスとして働く日々。客からもらうチップを 貯めて、アマンダは初めて生まれ故郷のカナダを離れ、他の 世界を見に行...

恵まれなかった子供時代、憧れたのはリサイクル・ショップの 片隅に積まれた『ナショナルジオグラフィック』に掲載されて いたまだ見ぬ世界だった。 クラブのウェイトレスとして働く日々。客からもらうチップを 貯めて、アマンダは初めて生まれ故郷のカナダを離れ、他の 世界を見に行く旅に出る。 これが病みつきになった。ウェイトレスの仕事をしながらお金を 貯めて、バックパッカーとして世界を回る。そんな生活を繰り返 すアマンダに転機が訪れたのはエチオピアでの出会いだった。 後にソマリアで共に人質となることになるオーストラリア人カメラ マンのナイジェルとの邂逅が、アマンダをジャーナリズムの世界に 誘う。 惹きつけられたのはCBS「イブニング・ニュース」のアンカー・ マンだったダン・ラザーのサクセス・ストーリーだ。 レポーターの誰もが避難した大型ハリケーンの襲来。しかし、若き日の ダン・ラザーはハリケーンの真っただ中に留まり、レポートを続けた ことが彼の名声を高めた。 アマンダが「自分にとってのハリケーン」としたのは、危険過ぎて ジャーナリストがほとんど入っていないソマリアだった。そこでの レポートをものにすれば、フリーランスのジャーナリストとしての 今後の仕事の目途も立つだろうし、金銭も得られる。 だが、事は思った通りには運ばない。ソマリア滞在3日目にして、 国内難民キャンプの取材に赴く途中、案内役・運転手、そして 一緒に取材に同行していたナイジェルと共に武装勢力に拉致され、 1年半にも及ぶ監禁生活を強いられることになる。 本書では子供の頃の暮らしからバックパッカーとして世界を回る ことに魅せられたこと、ソマリアでの誘拐・監禁の状況が詳細に 語られている。 犯人たちに迎合するようなムスリムへの改宗、彼女たちを監視 する少年兵たちとの会話、戦況によって次々と変わる監禁先、 彼女に向けられるむき出しの暴力(性的暴行を含む)、そして 極限の監禁生活からの逃走と失敗。 ソマリアでの一連の出来事を「自己責任」と断罪するのは簡単 であろう。誰もレポートしていないソマリアの現状を取材する ことで、フリージャーナリストとしての仕事を軌道に乗せよう とした動機も「軽率」と非難されることかもしれない。 だからといって、アマンダや一緒に誘拐されたナイジェルが 人間の尊厳を踏みにじられていいはずはない。 身代金ビジネスが横行する世界こそが避難されるべきであって、 被害者が更なる非難に晒されるなんてあってはいけないのだ。 本書は口述筆記だと言う。想像を絶する体験を、改めて語ること で生じる追体験も相当に辛かっただろうと感じる。それでも自身 の体験を世に送り出し、解放後はPTSDと闘いながらソマリアなど の女性の教育支援の為のNGOを立ち上げて活動している。 「リアル北斗の拳」とも呼ばれるソマリアに、否、ソマリアだけで はなく世界の紛争地に平定が訪れることを願ってやまない。アマンダ たちを監視していた少年兵たちだって、故郷が平和時なら人質ビジネス に手を染めることもなかったのだろうから。

Posted by ブクログ

2016/04/09

程度問題と片付けるには、この本の内容は少し程度が行き過ぎているが、学校であれ、企業であれ、地位・立場等を利用し、理不尽な行為を行う人はいて、自発的であれ非自発的であれ、その影響下にはまりこんでしまうことはあるのではないか。 そうした際の、頭の整理、もっと酷い環境を生き抜いた先人...

程度問題と片付けるには、この本の内容は少し程度が行き過ぎているが、学校であれ、企業であれ、地位・立場等を利用し、理不尽な行為を行う人はいて、自発的であれ非自発的であれ、その影響下にはまりこんでしまうことはあるのではないか。 そうした際の、頭の整理、もっと酷い環境を生き抜いた先人の海図として、有用な本。 原題(直訳)は「天空の家」。 読後の感想としては、直訳のタイトルが適切であり、邦題は適切とは思えない。 「自分を監禁していた少年たちのことは。いまでもたびたび頭に浮かんでくる。忘れられるわけがない。彼らに対する気持ちは一つに定まらないまま揺れ動き、時の経過とともにますますその傾向が強くなる。これもまた、そろばんの珠をはじくようなものだ。自分自身のために、許しと慈悲を目指して努力をつづけ、心に浮かんでくるさまざまな感情ー怒り、憎しみ、混乱、自己憐憫ーを乗り越えようと努めている。頭では理解している。あの少年たちはもちろん、グループの指揮官たちさえもが、環境の産物なのだ。何千人もの孤児を生みながら二十年以上もつづいてきた、暴力が渦巻く終わりの見えない戦闘が原因なのだ。  わたしは、自分から自由を奪って虐待した男たちを許す道を選ぼうと思う。もちろん、彼らが言い逃れようのない罪を犯したという事実を踏まえた上で。そして、ソマリアに行くという決断のせいで、故郷の家族や友人に衝撃を与えてしまった自分のことも許そうと決めた。口で言うほど簡単なことではない。ときには、到達点が地平線のかなたのかすかな点のように思えることもある。それでも、わたしはその場所を目指す。その方向へ足を向ける。うまくたどり着けるときもあれば、そうはいかないときもある。だとしても、ほかの何にも増して、それがわたしの人生を先に進める助けとなってれている。」 「その日は学校の名前について意見を出し合うことになっていたので、大きな黒板に次々と候補の名前が書き出されていった。 そのなかに、その中に一際目を引くものがあって、白いチョークの太い線で周囲をぐるりと囲まれることになった。わたしたちが選んだ名前は「ラジョ」。ソマリ語で「希望」を意味する言葉だ。希望はこの世で一番大切なものだというのが、わたしたち全員の思いだった。」

Posted by ブクログ

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