カフェ、はじめます

岸本葉子(著者)

• 販売会社／発売会社: 中央公論新社
• 発売年月日: 2015/09/01
• JAN: 9784120047619

商品レビュー

2024/06/06

‣ ここらではめを外すというか、酔狂って、おっしゃいましたっけ、その酔狂とやらを、生きている間にいっぺんくらいしてみてもいいのかなと

‣ 一年続かないかもしれない、半年で終わるかもしれない。それでもいい。注ぎ込んだ時間やお金や労力のすべてが無駄になっても惜しくない価値を、この家に自分は見出したのだ

‣ 好きな家が当面は自分のものとなり、誰かに脅かされることなく見ていられる、それだけで満足するはずだったが、人に見せて褒められるとより嬉しい

‣ 失礼だけど、お給料は多くはない。しかもけっしてお若くはない。老後に備えてできるだけお金をとっておこうというのがふつうなんじゃないかしら

‣ こんな非現実的な話、関わり合いになるのは嫌なのよ。正直、うんざりなの。あなたも誰かの娘なら、年とった親を守らなきゃなんない私の苦労が少しはわかるでしょう

‣ 思い入れが何なのよ。そんなもんじゃ食べていけないわ。売り上げを度外視できる商売なんて、この世にないのよ。おなたのおままごとみたいな店と何でもかんでもいっしょにしないでよ

‣ 採算がとれないとわかってはじめる店なんて、ありか。それじゃ商売とは言えない、道楽だよ

‣ まっ白なおろしたての靴下履いていたわよ。空き家なのに。しかもどうせ工事で汚れる家に上がるのに。あれはあの人なりの職業倫理ね。仕事をさせてもらう家には敬意を払わなくてはいけないって思っているのよ

‣ 私はカフェをはじめるせいでかえって、今の勤め先に何が何でもしがみついてなきゃならなくなった

‣ 時間とお金を注ぎ込んだだけに終わっても、この家に関わり合った四十代の日々を後悔はしない。その確信を込めながら、三角おむすびを握っていく

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会社員しかやって来なかった40過ぎの女性が、カフェを始めよう！と思ったところで、
当然うまくいくわけない

2024/04/14

素敵なお話しでした。

44歳の独身OL、和久井いさみ。
ある日、近所に住むおばあさんのお家にお邪魔して…その家の虜になる。古い洋館のような造りのお家。
そのお家を借りて、カフェにするお話しです。

食品衛生責任者の資格を取ったり、お家を飲食店にするようにリフォームしたり、家具を揃えたり、メニューを考えて試作したり…。楽しそうです。

最後は、この家の持ち主、睦子さんにカフェを見せる…。

2024/04/04

面白いのですが、わざわざ身の回り物を漢字にして書いてあるので読みずらかったです。いちいち検索かけながら読んだので
いつもの10倍時間がかかりました。
小説って何で難しい漢字使いたがるの？？