さきちゃんたちの夜 新潮文庫

よしもとばなな(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2015/08/01
• JAN: 9784101359441

商品レビュー

2024/09/07

ふんわり優しくってとても好きでした♡
【癒しの豆スープ】の小さい女の子の件は泣きそうでした...優しい♡

2024/07/15

大好きな短編集。

『鬼っ子』に自分の中だけで大切にしている言語化できないものがはっきりと書かれている気がして、嬉しくってスキップしたくなりました。

2024/06/19

‣ 不思議だけれど、深く考えなければ不思議というほどのことでもない。世界はいつでもつながっているし、開かれているのだ

‣ なにかにいつのまにかに賭けて没頭することができるのは、なによりすばらしいことだ。
　でも、そのことで体を壊したり、疲れてしまったり、自分の人生がなくなってしまったり、不安になったりするようだったら、それは間違っているし、長くは続かない

‣ 世の中は毛布や愛や笑顔や支えや美しい景色や透明な夜露や甘い色の花びらだけでできているのではない

‣ ありとあらゆるものがつながって波と空と風のように押し合い、影響し合い、吸い取り合い、絡み合い、ずっと動き続けているダイナミック流れの中で、人間にできることはただただ小さな手を動かして作業することだけなのだ

‣ 善良な人々に潜む小さな悪魔がこわかった。極小だからこそ、決して消えることはない

‣ 無料っていうのは、ほんとうはとても残酷なことなんじゃないか？ 結局はそれを相手が背負うことになるだろう。自分の得たものを。それはゆくゆく積もり積もって、その人を蝕むんじゃないのか？

‣ ほんとうに自然な形で人を好きになると自分は決して損なわれない

‣ 時間を稼いで、チャンスをつかむのさ。その稼いでいる時間のあいだは、楽しくしなくちゃ魔法は起きない

‣ なんと豊かで、そしてなんて優しいんだろう、なんでもかんでも飲み込んでくれる未来という概念は

‣いつも同じ服着てるね、いつも同じような音楽聴いてるね、わりとパターンにはまった毎日を送っているね、そんなふうに言われる私だが、ブルドーザーのように粘り強く毎日を乗り越えていく。
　面倒の海を意外な方法で乗り越えながら、一見超平凡に、時に大胆に

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目立たず、軽やかに、自分自身の毎日を生きる6人のさきちゃんの物語。

身近な人の死を経験したさきちゃんたちに起こる不思議なできごと。
なんだけど、あまりにも自然に描かれているからか、しっとりとした時間が流れていく。
心がざわつかない、でもグッとくるものがあるこの世界観…好きだなぁ☺️
人間の優しさも、淋しさも、鈍さも、醜さも、さきちゃんたちのように潔く受け入れることができたならいいのに。

何かと生きづらい世の中をだからこそ、自分にしか見えないもの、感じられないものを大切にしたいと思える一冊です✨