首なし伯爵の花嫁 ビーボーイノベルズ

夢乃咲実(著者), 森原八鹿, 水無月さらら

• 販売会社／発売会社: リブレ出版
• 発売年月日: 2015/08/01
• JAN: 9784799726433

商品レビュー

2021/03/17

唯一の家族を失い、独りぼっちになってしまった当真。自分の将来に不安を抱えているときに相続の話が来たら、期待してしまうのは当然。相続するものが城だというのは予想外だけど。そこで当真が出会った首のないライムント。もちろん最初は怖かっただろうけど、直ぐになれて普通にやり取りする２人は見ていて楽しかった。一風変わった新しい家族を得た当真が、ライムントと一緒に穏やかに暮らすのを想像して、幸せな気持ちになれた。

2015/09/05

▼あらすじ
「助けてほしい」
不思議な夢を見た当真は、ドイツの古城で謎めいた男ライムントに出会う。伯爵と名乗る彼には、なんと首がなくて!?
伯爵の首を一緒に探すことになった当真。はじめは怖かったけれど、彼の過去を知り、その不器用な優しさに心惹かれ始め…

＊＊＊

★4.5
“首なし”というワードに惹かれて購入しました！(笑)
首なしというだけあって中身は思いっ切りファンタジーで、色々と現実味のないお話でしたが、最後まで比較的楽しく読む事が出来ました。
首なしと言う割に血腥い描写などは一切ないですし、全体的にほのぼのしていて尚且つ糖度高めな内容だったので、最近、シリアスなお話ばっかり読んでて少し気が滅入っていた私にはまさにうってつけなお話でした。

ただ、割とあっさり首が戻ったのにはちょっと拍子抜け…。
こんなに早く首が戻って良いのかと心配になったりもしたんですが、首が戻った後のお話も普通に面白かったので満足です。
(まさかまた首が消えかかるとは思ってもみませんでしたが…笑)

結局、なぜ伯爵の肉体だけが鎧の中に蘇る形となったのかなどは不明のままなんですが…。まぁ、そういう細かい所は深く考える必要はないかと(笑)

中世の伯爵×現代の青年というありそうでなかった組み合わせは斬新で面白かったですし、攻めも受けも自分の好みの部類に入るキャラクターだったので、普通に楽しめるレベルのお話でした。
後読感も良いですし、やっぱりあまあまハッピーエンドが一番好きだと再認識したお話でした。