商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 創土社 |
発売年月日 | 2015/08/01 |
JAN | 9784798830261 |
- 書籍
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童提灯
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童提灯
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
ひたすらあざこがひどい目にあわされているし、周りには誰も救ってくれる人も現れない、現れてもあざことつきあっているからと言う理由で悲惨な結末を迎える。 あざこが鬼に近づいたのも納得できる。復讐に燃えてもいいのに…。 最後の村の行く末は、あざこにとってハッピーエンドなのかな。
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クトゥルーにはさっぱり詳しくないけど、「お、『未完少女ラヴクラフト』の人かー」と思って読んでみた。 恐らくあの辺りとかあの辺りとかに神話的生物が存在したのかもしれないが、そんなことはほぼ関係なかった。 うーんなんだろう、人と鬼と化け物の話、いや人と鬼と化け物とアザコの話、かな。 ...
クトゥルーにはさっぱり詳しくないけど、「お、『未完少女ラヴクラフト』の人かー」と思って読んでみた。 恐らくあの辺りとかあの辺りとかに神話的生物が存在したのかもしれないが、そんなことはほぼ関係なかった。 うーんなんだろう、人と鬼と化け物の話、いや人と鬼と化け物とアザコの話、かな。 アザコは人だったのか。鬼だったのか。化け物だったのか。アザコは最後、一体「何」になってしまったのか…。 あ、ヒコザエモン好きです。
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すごい。異形に対する愛に溢れた、グロテスクで儚いとても美しい物語。 二十歳を過ぎても十歳ほどの少女の姿にしか見えぬ美しい少年アザコ。漁村で父親から棄てられた彼は、山の中、鬼と化け物の世界に足を踏み入れ、子供を材料とした童提灯作りに関わっていく。アザコは、人と鬼と化け物について学び...
すごい。異形に対する愛に溢れた、グロテスクで儚いとても美しい物語。 二十歳を過ぎても十歳ほどの少女の姿にしか見えぬ美しい少年アザコ。漁村で父親から棄てられた彼は、山の中、鬼と化け物の世界に足を踏み入れ、子供を材料とした童提灯作りに関わっていく。アザコは、人と鬼と化け物について学び成長し、やがては自分の正体を知り、世界の真実の一端を覗く。 悲惨で強烈に血と臓物と死臭に彩られた物語だが、その描写は静かで精緻、アザコのどこか達観したような視点と相まり不思議と透明感すら感じさせる。 鬼たちはおぞましい存在なのに、悲惨な彼らの過去や(書いてあることはすごく気持ち悪いのに)どこか愛嬌がありほっこりする生態を知るうちにどうにも愛着を感じてきて、アザコとともに人でないものの側へと取り込まれてしまいそうになる。 ずっとアザコ視点に寄って読んできて、最終章、世界の姿と自身の夢に気付いたアザコは、ひどく遠い存在になったと感じた。怖い恐ろしい昔話だったものが最後に神話になったのだなと感じる。 いわゆるクトゥルフ神話の設定を借りてきた話ではなく、世界の暗部に潜む冒涜的な何かの存在を描くクトゥルフ神話の新たな一編とでもいうべき作品といえるかと思います(実際、オリジナル邪神ものなのですね)。 和風な神話的幻想怪奇譚として最高に楽しめますので、クトゥルフに興味ない人にもぜひ手にとってもらいたいです。
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