商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2015/08/10 |
JAN | 9784309920610 |
- 書籍
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真夜中の北京
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真夜中の北京
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商品レビュー
4.7
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1937年の北京。各国公使館が集まる地区に近い狐狸塔で切り刻まれ内蔵がえぐられた英国人少女の死体が発見される。 あまりにも猟奇的な殺人にショックを隠せない父親ワーナー。センセーショナルなニュースとして話題になり、捜査は進められるが、やがて日中戦争の勃発もあり迷宮入りとなる。 元英...
1937年の北京。各国公使館が集まる地区に近い狐狸塔で切り刻まれ内蔵がえぐられた英国人少女の死体が発見される。 あまりにも猟奇的な殺人にショックを隠せない父親ワーナー。センセーショナルなニュースとして話題になり、捜査は進められるが、やがて日中戦争の勃発もあり迷宮入りとなる。 元英国領事で学者でもあるワーナーの懸命の捜査で真相が見え始めるものの、捜査は再開されず北京の外国人たちは日本軍に収容され日本の敗戦を収容施設で迎える。 事件から70年以上を経て、ようやく真相が明かされる。 大戦時の中国の外国人居留地区の頽廃的な雰囲気と、英国の上流家の少女の大人社会へのちょっとした背伸び。映画にしたら、さぞかし美しく、恐ろしいものになりそうです。 そして、それがフィクションでは無いことも怖い。
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いやあ、これは。。。 真夜中の北京の、底の底の方へ引きずり込まれる。 あまりの凄絶さに吐きそうになりながら、読むのを止めることが出来ない。 70年以上前の迷宮入り事件を丹念に調べあげ分け入っていく筆者の力量と、娘の惨殺の謎に老境でありながらしつこく食い下がるワーナーの執念の、...
いやあ、これは。。。 真夜中の北京の、底の底の方へ引きずり込まれる。 あまりの凄絶さに吐きそうになりながら、読むのを止めることが出来ない。 70年以上前の迷宮入り事件を丹念に調べあげ分け入っていく筆者の力量と、娘の惨殺の謎に老境でありながらしつこく食い下がるワーナーの執念の、迫力。 見慣れない地名や当時の北京の様子も、地図や注で整理されて苦にならずに読める。 早くに妻を失い、こんな形で娘をも失い、その後も戦争越えて89歳まで生きたワーナーの運命の過酷さに思いを馳せずにはいられない。
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[魔都に消えた華]1937年、北京。狐の精が宿ると噂される望楼の下で、元英国領事の一人娘が、見るも無残な状態で殺害されているのが見つかった。当時は迷宮入りとして片付けられたこの不可解な事件の謎を、埋もれていた資料を用いて解き明かしていくミステリー・ノンフィクションです。著者は、上...
[魔都に消えた華]1937年、北京。狐の精が宿ると噂される望楼の下で、元英国領事の一人娘が、見るも無残な状態で殺害されているのが見つかった。当時は迷宮入りとして片付けられたこの不可解な事件の謎を、埋もれていた資料を用いて解き明かしていくミステリー・ノンフィクションです。著者は、上海在住の中国近現代史の専門家として、英字誌に多数寄稿しているポール・フレンチ。訳者は、翻訳会社での勤務を経て、フリーの翻訳者として活躍されている笹山裕子。原題は、『Midnight in Peking』。 英米を代表するミステリー賞を受賞しているという触れ込みに惹かれて購入したのですが、これは最高に、最高に引き込まれた作品でした。「こんな事件が現実にあったのか......」という驚きと「よくこの事件に改めて光を当てたな......」という二重の驚きで、あっという間に一気読みしている自分がいました。 戦争の足音が次第に大きく聞こえるようになり、刹那的に荒んでいた北京という舞台が本書の最大の魅力かと。そしてその魅力を余すところなく綴る著者の筆と、それを素晴らしい翻訳で読者に届けてくれた訳者の両名にも拍手。これはミステリー・ファンであれば読まないわけにはいかないでしょう。 〜彼女の悲劇は、悪い男たちに出会ってしまったことだった。それも悪いタイミングで。〜 しかし良いタイトルですよね☆5つ
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