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戦争と新聞 ちくま文庫
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戦争と新聞 ちくま文庫

鈴木健二(著者)

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戦争と新聞 ちくま文庫

880

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2015/08/01
JAN 9784480432957

戦争と新聞

¥880

商品レビュー

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2018/06/30

本書は2つの観点で有益であった。 一つは新聞記事を通じて日本の近現代史を復習できること。教科書的なまとめ方ではなく、実際の新聞の見出しに基づいているので史実に妙なリアリティがあって印象強く頭に入ってくる。 二つ目は本書の主題である戦争と新聞との関係についての事実を知ることができる...

本書は2つの観点で有益であった。 一つは新聞記事を通じて日本の近現代史を復習できること。教科書的なまとめ方ではなく、実際の新聞の見出しに基づいているので史実に妙なリアリティがあって印象強く頭に入ってくる。 二つ目は本書の主題である戦争と新聞との関係についての事実を知ることができる点である。その概要はほとんど「はじめに」に書かれてあって、要は新聞社にとって戦争は儲けの源泉であり、自社利益拡大のために軍部の尻馬に主体的に乗って大衆を煽ったのだ。この程度のことは類書にも多く書かれているが、新聞社の幹部を政府の要職に採用して『閣下』と呼ばせて懐柔していたことは知らなかった。今でも新聞社は戦前の言論統制を軍部による力の行使と責任転嫁しているが、自ら忖度して自制していたという側面も強調されていい。戦後も忖度の相手がGHQに代わっただけで、終戦をもってしても新聞社の本質は何も変わらなかった。 幸か不幸か、もはや新聞に社会を変える力はなくなった。今までの「訓戒的な」物言いを深く反省し、終章で著者が提言するように「問題設定」型の言論機関として再出発する以外に生き残る道はなさそうである。

Posted by ブクログ

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