商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2015/07/30 |
JAN | 9784101122304 |
- 書籍
- 文庫
チンネの裁き
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チンネの裁き
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商品レビュー
3
3件のお客様レビュー
山岳小説でありながら、ミステリ小説でもある珍しい興味深い作品。「山男に悪者はいない」という常識を破る殺人事件との科白が何度も繰り返されることは少々しつこいが…。落石、ザイル切れ、雪崩による事故に見せかけた殺人事件という説明はいかにも著者らしい。そして、美人登山家・夏原千賀子という...
山岳小説でありながら、ミステリ小説でもある珍しい興味深い作品。「山男に悪者はいない」という常識を破る殺人事件との科白が何度も繰り返されることは少々しつこいが…。落石、ザイル切れ、雪崩による事故に見せかけた殺人事件という説明はいかにも著者らしい。そして、美人登山家・夏原千賀子という存在が非常に魅惑的な存在感であった。主人公らしき木塚と主要登場人物たちの会話などから想像する人間像に少し統一性が無いように感じる点は残念。そして、ここまで悪人が多いと爽やかな山岳小説にはほど遠く、この小説の存在意義は?と思ってしまう。
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会話といい、行動といい、令和視点では合点がいかないのだが、新田次郎の作風を決定づけた作品らしい。 陰鬱な雰囲気は戦後まもない時代を反映したものとか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
登山家に悪者はいないと繰り返しながら実は悪者だらけな小説。けど、犯人だと指摘された登山家たちは潔く自害を選ぶところは登山家たる特徴なのかな?作者はどこに主眼を置いているのだろうかと考えてしまう。 ヒロイン、千賀子との色恋沙汰に概ねは帰依するのだけど、実は様々な理由で憎みあっていた登場人物たちが立て続けに死去、それが同時に違う理由で殺傷に臨むという強引な展開に少し引き気味になりました。 また、せっかく思いめぐらせながら読んでいるのに謎解きの時点で新事実を初めて明かしたりするのはがっかり。 作者にはサスペンスよりは極限状態において自然と向き合う強い人間を描いてほしいです。
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