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アデスタを吹く冷たい風 ハヤカワ・ミステリ文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/06/05 |
JAN | 9784151811012 |
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アデスタを吹く冷たい風
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アデスタを吹く冷たい風
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アメリカの作家トマス・フラナガンの短篇ミステリ作品集『アデスタを吹く冷たい風(原題:The Cold Winds of Adesta)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 復刊希望アンケートで二度〈...
アメリカの作家トマス・フラナガンの短篇ミステリ作品集『アデスタを吹く冷たい風(原題:The Cold Winds of Adesta)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 復刊希望アンケートで二度〈第1位〉を獲得! 風が吹き荒れる中、闇を裂いてトラックがやってきた。商人が運ぶのは葡萄酒か密輸銃か? 職業軍人にして警察官のテナント少佐は強制的に調べるが確証を得られず、トラックは通過してゆく。 謹厳実直の士、テナントが起こした行動とは? 「復刊希望アンケート」で二度No1に輝いた七篇収録の名短篇集、初文庫化。 ----------------------- 日本で独自に編纂され1961年(昭和36年)に刊行された短篇集を文庫化して2015年(平成27年)に復刊された作品で、トマス・フラナガンのミステリ作品が全て収録された唯一の作品のようですね。 ■アデスタを吹く冷たい風(原題:The Cold Wind of Adesta/1952年) ■獅子のたてがみ(原題:The Lion's Mane/1953年) ■良心の問題(原題:The Point of Honor/1952年) ■国のしきたり(原題:The Customs of The Country/1956年) ■もし君が陪審員なら(原題:Suppose You Were on the Jury/1958年) ■うまくいったようだわね(原題:This Will Do Nicely/1955年) ■玉を懐いて罪あり(『北イタリア物語』を改題)(原題:The Fine Italian Hand/1949年) ■解説 千街晶之 最初の4篇はテナント少佐シリーズの作品、残りの3篇はノンシリーズの読み切り作品です。 テナント少佐シリーズは、クーデターで王政を打倒した無慈悲な将軍が国の全権を掌握し戒厳令下にある地中海の共和国の職業軍人・テナント少佐を探偵役にした独特の雰囲気を持ったシリーズ… そんな中でも印象に残ったのは『獅子のたてがみ』と『良心の問題』の2篇かな、、、 被害者?加害者?どちらも意外などんでん返しが愉しめましたね… 構成の巧みさが味わえる秀作でした。 その他の作品では、『もし君が陪審員なら』と『うまくいったようだわね』の2篇が印象的でした… いずれも弁護士が主人公で夫婦間での殺人がテーマとなっているのですが、どちらも弁護士に訪れる意外な結末が用意されていて面白かったです、、、 どちらも弁護士に同情しちゃいましたね… 世にも奇妙な物語 的な展開でしたね。 好みは分かれるところかもしれませんが、まずまず愉しめましたね。
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ノン・シリーズも異色短編として悪くはないが、水準作(「玉を懐いて罪あり」を除く)。やはり読みどころはテナント少佐シリーズ。フランコ独裁政権下のスペインをイメージした架空の共和国で、かつては反将軍派でありながら、今はその将軍に仕えなければならないテナント少佐の、面従腹背を地で行く苦...
ノン・シリーズも異色短編として悪くはないが、水準作(「玉を懐いて罪あり」を除く)。やはり読みどころはテナント少佐シリーズ。フランコ独裁政権下のスペインをイメージした架空の共和国で、かつては反将軍派でありながら、今はその将軍に仕えなければならないテナント少佐の、面従腹背を地で行く苦闘が描かれる。テナントの闘いは単に謎を解いて、犯人を捕まえれば良いと言うものではない。ときにおぞましいとも思える命令に従いながら、自らの矜持や正義を守り抜くためのパズルを、テナントは解かねばならないのだ。 実は数十年ぶりの再読なのだけれど、びっくりするくらい覚えてましたね。これは傑作。
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どちらかというと俺的には苦手なトンチものの短編集。「もし君が陪審員なら」「うまくいったようだわね」が1950年代の奇妙な味があって面白かった。ポケミスで長らく絶版で復刊希望アンケートでは上位であった本作が、文庫化されたことは素直にうれしいことだと思う。
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