商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/05/11 |
JAN | 9784062922951 |
- 書籍
- 文庫
擬音語・擬態語辞典
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擬音語・擬態語辞典
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
例えば「ぎっしり」と「ぎっちり」は 似ているけれど微妙にニュアンスが違う。 この辞典があれば、どちらがどういう使われ方をするのかがわかる。 個人的に、「は行」を読むのがとても面白かった。
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・山口仲美編「擬音語・擬態語辞典」(講談社学術文庫)が 出て既に10年以上になるといふ。買はうかとも思つたのだが、やはり辞書は図書館にあればよいと思ひ直して買ふのはやめた。実際、この種の辞書、それほど 必要ではない。普通の国語辞典で十分間にあふ。ニュアンスの違ひ等もある程度は書い...
・山口仲美編「擬音語・擬態語辞典」(講談社学術文庫)が 出て既に10年以上になるといふ。買はうかとも思つたのだが、やはり辞書は図書館にあればよいと思ひ直して買ふのはやめた。実際、この種の辞書、それほど 必要ではない。普通の国語辞典で十分間にあふ。ニュアンスの違ひ等もある程度は書いてあるから、使ひ分けに困つても何とかなる。手許には普通の国語辞典が 何冊かあれば足りる。だからこの「擬音語・擬態語辞典」は図書館用でよい、といふより、図書館には絶対に必要欠くべからざる辞典なのである。どうしても手許の辞書で間あはなかつた時にはこれを使つた。しかし、それはめつたにないことであつた。私にはそれほど特殊な辞書であつた。それが文庫になつた。いかに 学術文庫であつても文庫は文庫である。小型になり安価になる。これは元版が売れたからこそできることではないのか。世間ではそれほどかういふ辞書を必要としてゐたのかと思ふ。皆さん、きちんと調べるのだ、私のやうに適当にはすまさないのだと思ふ。そこで本書巻頭にある「学術文庫版刊行にあたって」を見る。 最初の見出しは「読んで楽しむ辞典」(3頁)である。書評や読者カードによる分析結果である。調べて意味を知るに止まらず、語誌、語史等に及ぶ記述がおも しろいといふことである。私もそれを感じはしたが、それでも買はずにすませてきた。それで何の問題もないのだが、ここで文庫が出たのである。文庫になつた のなら買ふ、さういふことである。だから買つた。手元にあれば楽しめる。 ・例へば最終項「わんわん」、その第一義は「犬の吠え声」(580頁)、これに続いて「江戸時代から犬の吠え声を写す語として一般的になった。」とある。 普通はここで終はるのかもしれないが、本書はここでは終はらない。この項の執筆は編者山口氏である。この人は犬の鳴き声の語史的な文章を書いてゐる。それ がここに出てくる。「江戸時代以前は、犬の吠え声は、『びよ』『びょう』と写していた。云々」辞書ゆゑにほぼこれだけの説明だが、その使用例まで載るのは 本書が「擬音語・擬態語辞典」だからであらう。全体の最後には「参考」として、「中国でも犬の声は、『ワンワン』。」とある。丁寧である。もちろん「わんわん」の他の意味も載せてある。人の泣き声、響く音、押し寄せる様、普通の意味である。これで良い。この項目、語史的説明がなければ普通の辞書である。他の項目でもこれは多い。さすがに特化された辞書である。この差が読み物として読まれることになるのであらう。今一つ、本書でおもしろいのは最下段の注である。本文2段組、その下に注である。この注は本文に対する注であるが、ほとんどは例の採られた作品の作者に対する注である。最終項「わんわん」については、内田魯庵、吉川英治、そして狂言「柿山伏」である。これがまた丁寧である。普通の辞書にこんなものはない。一々引用書やその作者に注はつけないといふ 決まりがあるのかどうか。これに助けられることもずいぶんありさうである。こちらはやや少な目であるが、コミック等からその語の使はれた場面を注として示 してある。目で見る擬音語である。言葉が見えるのはおもしろい。これもまた本書を読物に近づける一つの仕掛けであらう。かくして本書の如き辞書もまたやつ ぱり必要なのである。国語辞典の隣に擬音語辞典、類義語や反意語の辞典を持つのなら、これもまたあつてほしいものである。ちなみに、私はこの見出しを見ると短歌になりさうだと思ふ。「ちょん、ちょんちょん、ちらちら、ちらほら、ちらり、ちらりほらり、ちりちり、ちりりん、ちりん」こんな感じである。如何?
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