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百貨店で〈趣味〉を買う 大衆消費文化の近代
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
発売年月日 | 2015/05/01 |
JAN | 9784642082754 |
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百貨店で〈趣味〉を買う
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百貨店で趣味を買う、といわれてもピンと来ないかもしれない。 時は明治の末。舶来品に比べて安い国産品が生まれてきた。国産品の発展は都市部の中間層を産む。 中間層は、好事家の人々がやっていた「良い趣味」にあこがれる。 百貨店はそこにつけこんだ。百貨店で買える良い趣味。これで私も...
百貨店で趣味を買う、といわれてもピンと来ないかもしれない。 時は明治の末。舶来品に比べて安い国産品が生まれてきた。国産品の発展は都市部の中間層を産む。 中間層は、好事家の人々がやっていた「良い趣味」にあこがれる。 百貨店はそこにつけこんだ。百貨店で買える良い趣味。これで私も素敵な趣味人。 中間層は、絵画にしても、それ自体に価値を見出すわけではない。百貨店でパッケージ化された商品を買うのだ。 広告・販売というのは、およそ相手を錯覚させるためのものであり、百貨店は明治の頃から僕らをそうやって消費に向かわせてきたのだ。 大衆化というキーワードがしきりに出てくる。 男性の消費は本物志向のようでいて、本物は容易にフェイクになる。女性の消費は男性によって作られた流行を受けるところから、戦後、夫不在の時間に趣味に没頭し、自分たちの生活環境を自分好みに変えていく。 いまどきの新中間層は、恐らく百貨店で趣味を買うことはないが、それが「カフェ」的な店だったりするわけか。「趣味」は今や高尚ではなくなった。 今日の日本の趣味はhobbyであるが、この本でいう趣味はtasteだ。本書には多くの図版も掲載されている。当時のtasteに人々がどう錯覚し、熱狂してきたのか。微笑ましくもあり、また現代まで続く消費「させられ」文化に腹立たしくもある。
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