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真夏の航海 講談社文庫
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真夏の航海 講談社文庫

トルーマン・カポーティ(著者), 安西水丸(訳者)

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真夏の航海 講談社文庫

759

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2015/03/13
JAN 9784062930512

真夏の航海

¥759

商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2020/06/28
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※このレビューにはネタバレを含みます

それにしても、刺激的でした。中盤からどんどんカポーティらしい言い回しや描写がほとばしりだして、読んでいると、ぐらぐら揺さぶられるんですよ。「そうくるのか……!!」というように感じる言葉たちを、浴びるように毎行毎行受け取る読書になっていって、強烈でした。でも、すべてが繊細なんですよねえ。内容は、17歳のセレブの少女グレディを主人公とするひと夏の人間模様です。メインは恋ですが、相手役や脇役たちのキャラクターに深みがあり、特に相手役のクライドの家庭事情が明かされる段になると、急に物語の陰影が濃くなります。カポーティは最初、いろいろためしつつ書き、中盤以降は物語を本気で、そして夢中になって深めていって横にも流れさせながら、そして文章自体での高級な遊戯も忘れずに没頭したのではないかなと思えました。

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2018/01/10

誰に焦点を当てるのか。大人でもなく子どもでもない、最も素晴らしくて危うい年齢の彼女たちは、身分や人々の中で着実に埋もれてゆく気がします。誰もが何かに苦悩しながら生きていて、疑問や問題を抱えている。何かを得るには犠牲が不可欠で、よくわからない感情に苛まれながら、時間だけが迫ってくる...

誰に焦点を当てるのか。大人でもなく子どもでもない、最も素晴らしくて危うい年齢の彼女たちは、身分や人々の中で着実に埋もれてゆく気がします。誰もが何かに苦悩しながら生きていて、疑問や問題を抱えている。何かを得るには犠牲が不可欠で、よくわからない感情に苛まれながら、時間だけが迫ってくる。本当の自由がわからないまま、グレディは若いままで、何も失いたくないのにそうはさせてくれない。悲しくはない終わりでした、この結末だからこそ。

Posted by ブクログ

2017/01/31

カポーティの幻の長編。生前お蔵入りになっていた原稿を取っておいたカポーティが住んでいたマンションの管理人えらい。 この物語はグレディとクライドという2人の男女の恋物語。 カポーティらしくさりげない描写で身分の差が出ている。 しかしまあ、一体終わりはどこだろう。どこへ向かったんだみ...

カポーティの幻の長編。生前お蔵入りになっていた原稿を取っておいたカポーティが住んでいたマンションの管理人えらい。 この物語はグレディとクライドという2人の男女の恋物語。 カポーティらしくさりげない描写で身分の差が出ている。 しかしまあ、一体終わりはどこだろう。どこへ向かったんだみんな。 謎の疾走感を伴って小説が終結する。 だけど妙な心地よさが残る不思議な話。

Posted by ブクログ

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