ネコにさよなら POE BACKS

チョコドーナツ(著者)

• 販売会社／発売会社: ふゅーじょんぷろだくと
• 発売年月日: 2015/01/24
• JAN: 9784893939906

商品レビュー

2015/09/16

とてもシンプルなお話なのだが（友人が勇者もそうだった）余計な事が入り込まない分、人が抱く感情の切り取り方が素晴らしいな、と思った。厳密にBLではない。ただ「幸せ」と言うものは愛や恋じゃなく「情」から生まれるもんだなぁ…

2015/05/02

最初こそどういう原理で擬人化したのという辺りが気になって若干うーんという感じでしたが、原理とかそういう野暮なことは置いといて…二人が巡り巡って切ないながらもいい感じに落ち着いている感じがラストでいい感じに纏めていたので悪くはないと思います。

2015/02/15

チョコドーナツさんの本を読むのは２冊目だけど、ラストが『はじまり』になっている気がする。「振り出しに戻る」ではなくて、一回り巡って(成長して)の『また始まる』という印象。

この作品は読み始めから主人公が嫌いで(笑)こういう『好かれたくてかっこつける』『誰かが見てるから良いことする』みたいな人間すげー嫌い(Ｏﾟ皿ﾟＯ)そりゃ人に良く思われたい心理はあるだろうけど、飾った表面だけしか見せないのに「本当の俺を好きになって欲しい」とかオカシイよね。
だからかなりマイナススタートだったけど、拾い猫のシロと暮らすうちにようやく素になった感じで。そこからが主人公の本当の『はじまり』なんじゃないかな。

そんで、人間になりたくて変身できるようになったシロ。望みが叶って？言葉も喋れない猫に戻ったところで終わりなんつどすけど…え、終わり⁉どうしよう『また始まる』にならない(笑)
主人公は明らかにシロに恋してて、猫に戻ってからも大事にしているけど。彼の恋心はどこへ…(｀；ω；´)ちょっと可哀想過ぎる(泣)最後に再びシロが人間になって『めでたしめでたし』じゃないのか。普通のＢＬだったらそうじゃない？

これは、作者の『普通の人生を頑張れよ』ってメッセージなのかな。猫が人間になるって時点でかなり非現実的だけど、そのまま『彼らは幸せになりましたとさ』ってならない【現実】　主人公は真っ当に成長して、自分で幸せになるための物語が『また始まる』
うん。読み終わって呆然としたけど、すげーチョコドーナツさんらしいな(笑)読者が望んだラストとは違っても、その先に幸せが見える気がする。
そう思うと奥が深い良い話だったけど、お願いなので普通のＢＬ扱いとは分けていただきたいかな…。私は『ＢＬ』が読みたかったんですよ(泣)　なので★は３つ！