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地震は必ず予測できる! 集英社新書0772-G
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2015/01/16 |
JAN | 9784087207729 |
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地震は必ず予測できる!
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商品レビュー
4.5
3件のお客様レビュー
測量工学の専門家による、工学的研究に基づいた地震予測に関する著作です。地震学、地球物理学の専門家とは異なる、工学的視点での取り組みによる地震予測の体系を研究され実績を上げられています。本来本研究等は公的機関が予算を持って行うべき案件のようにも感じますが、役所の判断としては、【占い...
測量工学の専門家による、工学的研究に基づいた地震予測に関する著作です。地震学、地球物理学の専門家とは異なる、工学的視点での取り組みによる地震予測の体系を研究され実績を上げられています。本来本研究等は公的機関が予算を持って行うべき案件のようにも感じますが、役所の判断としては、【占い】扱いとのことで、その辺りに日本の官僚の限界を感じてしまうのは私だけでしょうか?何れにしろ村井先生のような在野の研究者による事実についても、正当な評価が得られる世であってほしいと感じ、細やかながら応援したいと感じました。
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2015年刊。著者は東京大学名誉教授。 地震の予測(予知×)は不可能で占いのレベル。この強固な擦りこみの打破を本書は意図するものだ。 地震の予測に使うのは、日本全国に張り巡らされたGPSによる電子基準点の位置把握とその極端な数値的変動。 すなわち、ある地域での一斉変動が3.5cm以上になると、当該地域で大規模地震が10日~6ヶ月のスパンで発生するというものだ。 本書の長所は、現実に発生した地震の的中如何ではない。一斉変動のない地震のデータも開示するという極めて良心的な叙述にある。 まぁ変動超過数値があってもなお大規模地震は発生しない。こういうデータがなければないと、あるなら開示というスタンスを取ってもらえるとより信憑性が増すのになぁ。そして本書が指摘する妥当数がより多いなら、ますます信憑性が増すのになぁと思いながら読了した。 地震学のメインロードではないようだが、空間情報工学・測量工学とGPS技術の精密度のアップが相俟って可能性が極大した領域と言えよう。 しかも、データが集まれば集るほど、より精緻な分析が可能になるというのも発展性を期待させる。 本書記載のテーマは爾後追跡すべきもののよう。 勿論、完全な正確性、例えば、発生地点の特定は不可だし(かなり広い範囲)、発生時期も10日から6ヶ月とばらつきがあるのでこれも確定困難。 が、大規模なものが発生する危険を予期できるなら、避難もスムーズにいく、心構えを持つことができる。こういうことだけでもその意義は否定できないだろう。
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地球の表面は絶えず上下左右に微妙な動きを続けている。測量学の専門家である村井氏が同じく航空測量学の専門家の荒井氏に誘われGPSを用いた地震予知の研究を始めたのが2002年ごろ、日本に1300ヶ所ある電子基準点のGPSデータが一般公開された頃だった。北極と南極を結ぶ自転軸をZ軸とし...
地球の表面は絶えず上下左右に微妙な動きを続けている。測量学の専門家である村井氏が同じく航空測量学の専門家の荒井氏に誘われGPSを用いた地震予知の研究を始めたのが2002年ごろ、日本に1300ヶ所ある電子基準点のGPSデータが一般公開された頃だった。北極と南極を結ぶ自転軸をZ軸とし赤道上で直行するX軸とY軸で地球の中心を基準とした座標を表す。この方法で地表の動きを記録し続けたところが2003年の十勝沖地震の時に明らかな前兆現象が見られたのだ。 しかし、特許を取ろうとすると座標の面積の反転現象は井戸水の水位の反転現象が知られていると拒絶され、そもそも「三角網を使った地震予測など誰でも考えられる」という拒絶を受けた。地表で行う三角測量とGPSを使った絶対座標を一緒くたにされてしまっている。また、地震学会も冷ややかでどうも審査官が地震の専門家だったようだ。自分たちもできていない地震予測の特許を門外漢に取らせたくないということか。 昔から週刊誌に時々のる何年後に地震が起こる確率何%と言うのは「グーテンベルグ・リヒター則」と言うのが元になっている。小さな地震が起こる確率と、大きな地震が起こる確率の比は常に一定だと言う経験則からきており、小さな地震が続くと大地震の確率が高まる。まあこれでは意味のある予測にはなりそうもない。 ようやく取れた村井氏の特許を用いた研究は元教え子が勤めていた電力会社で2007年から3年間の実証研究として実施された。その結果2000年から07年までの8年間、日本と近海で起きたマグニチュード6以上の地震162回を全て調べた結果全ての地震に前兆現象が見られたのだ。そして3・11についても村井氏は1ヶ月前に前兆に気がついていたという。前兆現象があっただけでなく東北地方の太平洋沿岸のかなり広い地域で日本海溝に向けての変位が閾値を超えていたのだ。 しかし村井氏がアドバイザーを務める会社の親会社は公表を禁じた。外れれば会社は信用を失うし、公表自体がパニックを呼ぶかもしれない。それでも発表すべきだったというのが村井氏の後悔になっている。 東日本大震災の後でも日本地震学会は「地震の予知は現時点では非常に困難」と宣言し役所も地震予測はしても良いが「役所としては民間人の予測は占いとして扱う」と言った。転機になったのは2014年3月9日のMr.サンデーに出演し、南海地方に3月末までに来ますと明言し、5日後に伊予灘でマグニチュード6.2の地震が発生したことだ。 村井氏のメルマガ「週刊MEGA地震予測」の読者は一気に増えたが果たして役所や電気会社はこの予測を元にして方針を変えることは出来るのだろうか。地震の前後で地面がどう動いたか、普通に考えれば地震との相関はあるに決まっている。予測の精度を上げるのはまだまだ難しいことがあるのだろうが。しかし例えば東日本大震災と同じような前兆現象や座標の変位があったとしたら無視できるものではない。
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