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禁忌
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禁忌

フェルディナント・フォン・シーラッハ(著者), 酒寄進一(訳者)

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禁忌

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2015/01/01
JAN 9784488010409

禁忌

¥1,870

商品レビュー

3.7

40件のお客様レビュー

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2023/11/03
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※このレビューにはネタバレを含みます

独自の感性をもつ貴族出身の主人公が、幸福とは言えない少年時代を経て成人するまでの前半と、突如事件の容疑者となりその弁護士が中心となって進む公判劇の後半の、2部構成。色の三原色をつかった章立て構成が美しい。 前半部分は、主人公の内面を反映するように、短文の連なりで淡々と進む。変わって後半は、弁護士でもある著者の手腕か、テンポよく読ませる。弁護士にも、読み手にも得体が知れない主人公の、本意は最後に明らかになるのか? 私は正直すべてが理解できたわけではないけれど(スフィンクスってなんだったの?弁護士は街のポスターをみて何でわかったの?ソフィアは自分の写真合成されて気づかなかったの?)、そのわからなさも含め、罪も悪も美醜も線引きできない曖昧なものと受け入れて、主人公の、そして本を超えて読者の生も続いていくというのがこの本の芸術の完成なのかも。

Posted by ブクログ

2023/10/18

この本はすごい。ある意味発明だし、ある意味では推理小説の禁忌に平然と足を踏み入れた。禁忌というタイトルはそれを意味しているのかどうかはわからないが。 才能溢れる写真家が若い女性を誘拐したとして緊急逮捕される。果たして彼は有罪か、無罪か。 この本を読んだ者の反応は二種類に分かれるだ...

この本はすごい。ある意味発明だし、ある意味では推理小説の禁忌に平然と足を踏み入れた。禁忌というタイトルはそれを意味しているのかどうかはわからないが。 才能溢れる写真家が若い女性を誘拐したとして緊急逮捕される。果たして彼は有罪か、無罪か。 この本を読んだ者の反応は二種類に分かれるだろう。 「そんなのアリかよ!」と壁に本を投げつけるか、「こんなのアリかよ!」と驚きにひっくり返るか、その二種類だ。 ネタやアイディアは出尽くしたと思われる推理小説だが、それは幻だ。我々がまだ見ぬアイディアがこの本にはある。224ページという短いページ数に収められた緻密さに目を見張れ!

Posted by ブクログ

2023/04/30

うらを見せ、おもてを 見せて、散るもみぢ。 良寛の有名な句を引用 し、 悪とはなにか?という 問いなど意味はないと 説きます。 私たちの人生など一瞬 の間でしかなく、 人生の意味を求めても そこに答えはない。 仮に悪を定義せんとも 嬰児殺しの若い女性を 救うことはできな...

うらを見せ、おもてを 見せて、散るもみぢ。 良寛の有名な句を引用 し、 悪とはなにか?という 問いなど意味はないと 説きます。 私たちの人生など一瞬 の間でしかなく、 人生の意味を求めても そこに答えはない。 仮に悪を定義せんとも 嬰児殺しの若い女性を 救うことはできない。 あるがまま受け入れる こと。 容認することとはまた 違います。 前向きな諦めの境地と でもいうのでしょうか。 私も貴方もあの有名人 も、 うらを見せ、おもてを 見せて散っていくだけ です。

Posted by ブクログ

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