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狂気山脈の彼方へ クトゥルー・ミュトス・ファイルズ

北野勇作(著者), 黒木あるじ(著者), フーゴ・ハル(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 創土社
発売年月日 2014/12/01
JAN 9784798830223

狂気山脈の彼方へ

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2014/12/31

CMFの書き下ろしアンソロジーはいつも楽しませてくれるのだけれども、今回もめくるめく力作で震撼した。 『頭山脈』 SF短篇の名手北野勇作。それがくとぅるふか! まあ、狂気山脈だからSFとの相性はよさげなのだが、そこは北野勇作作品なので一筋縄ではいかない。作中使われている落語のネタ...

CMFの書き下ろしアンソロジーはいつも楽しませてくれるのだけれども、今回もめくるめく力作で震撼した。 『頭山脈』 SF短篇の名手北野勇作。それがくとぅるふか! まあ、狂気山脈だからSFとの相性はよさげなのだが、そこは北野勇作作品なので一筋縄ではいかない。作中使われている落語のネタについてはざっと紹介されているけど、これは多分更に元ネタの民話が西日本に散見される。きっちょむ話などにもあったはず。というのはともかく、そういうなじみ深い話が、ひねりにひねって、二重三重の仕掛けにより、見事「そこか?」という地点に決着する。経過の二転三転具合が面白い。 『恐怖学者・蘿文蔵人の憂鬱なる二日間』 主人公の名前読めますか? 私は読めました(きっぱり)。と、そこじゃない! いきなりこの物語は、老いたイタコから始まる。うわあ。イタコですよ。作者黒木あるじは実話系怪談ではその人と知られた名手で、東北と縁が深い人なので、この人にしてイタコ。わくわくしますね。これがまた、二重三重の仕掛けを正統派で持ってくるようでいて、驚くべき真相が待っている。その解明の仕方は名探偵物の爽快感がある一方、学者が怪奇なものを解明していくというのは、諸星大二郎の『妖怪ハンター』をはじめ、漫画で幾つもあるシリーズに近い感じがする。意外と小説ではなかったなと。これは是非とも、シリーズ化してほしいと要望したところ、どうもそうなるかもしれないという噂が流れてきた。期待大。期待大ですよ! 『レーリッヒ断章の考察』 実は、とらにはこれが一番おすすめだよ、とあらかじめ薦められておりました。それは私がもともとクラシック畑の人間だからだったようだ。というのも、こちら、重要なキャラクターとして、タイトルにあるレーリッヒの他、ストラビンスキーその人が、春の祭典をひっさげて登場するのだ。勿論、レーリッヒ(ニコライ・リョーロフ)自身も実在の人物だ。なんでしょうこのwktk感は! フーゴ・ハル作品はゲームブックとしての仕掛けもなかなか面白く、単に数字だけ追っていくような単純なゲームではないところが好きなのだが、今回はそれに加えてハッピーエンドが、物語として王道。サッドエンドはホラーとしての王道。舞台はロサンジェルス、ニューヨーク、そしてチベットへと飛び、前世紀初めに脚光をあびたシャンバラが登場する。ちなみに、シャンバラというのは、チベットの地下にあるとされる聖なる楽園のこと。南極とシャンバラのふたつは前世紀前半、探検家が切望した秘境でもある。胸熱。

Posted by ブクログ

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