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過剰診断 健康診断があなたを病気にする
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過剰診断 健康診断があなたを病気にする

H.ギルバート・ウェルチ(著者), リサ・M.シュワルツ(著者), スティーヴン・ウォロシン(著者), 北澤京子(訳者)

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過剰診断 健康診断があなたを病気にする

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2014/12/17
JAN 9784480864345

過剰診断

¥1,870

商品レビュー

3.7

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2020/12/17

 早期発見は患者にとって必ずしも良いとは限らない。検査を始め、医療的な介入にはつねに何らかのリスクがある。個人レベルでは、健康な人ほど、介入するメリットは小さくなり、検査や治療にかかる負担や被害が上回ってしまうことがある。あるいは、本来生活に支障がないのに、診断と治療のサイクルに...

 早期発見は患者にとって必ずしも良いとは限らない。検査を始め、医療的な介入にはつねに何らかのリスクがある。個人レベルでは、健康な人ほど、介入するメリットは小さくなり、検査や治療にかかる負担や被害が上回ってしまうことがある。あるいは、本来生活に支障がないのに、診断と治療のサイクルに閉じ込められ、心身に強い負担がかかることもある。社会的にも、診断基準を引き下げることで膨大な「患者」が発生したり、検査対象が広がったがために、治療を要する患者を拾い上げる以上の手間や犠牲が出ることもある。本書の大半はそうした実際例が紹介されている。  検査は必要な人に対して行うこと。それが過剰診断の防止には必要であり、そのためには過剰診断自体がデメリットをもたらすということを、医療者も市民も認識すべきなのだろう。それは期せずして、このコロナ禍においても言えることであるから、いま一読されると面白く読めると思う。

Posted by ブクログ

2015/09/06

糖尿病、血圧、コレステロール等の基準値が変更されたことによって、病人が増えたという指摘は以前から知っていたが、本書では多くの事例を含めて、総括的な論考で過剰診断を糾弾している好著だ.p259の結論に出てくる「過剰診断は、何百万人もの人々を不必要に患者にし、自分の健康に不安を抱かせ...

糖尿病、血圧、コレステロール等の基準値が変更されたことによって、病人が増えたという指摘は以前から知っていたが、本書では多くの事例を含めて、総括的な論考で過剰診断を糾弾している好著だ.p259の結論に出てくる「過剰診断は、何百万人もの人々を不必要に患者にし、自分の健康に不安を抱かせ、不必要な治療を受けさせ、診断と治療に伴う不便や経済的な負担を負わせている.私達の医療システムには既に過度の負担がかかっているというのに、過剰診断のために、さらに膨大な費用がかかっている.」がこの問題を的確に言い表していると感じた.

Posted by ブクログ

2015/08/12

医者があなたを殺す、系の本だと思うなかれ。医者はあなたを救う。ただ、救わなくていい症状まで救おうとすると、もしかすると殺すかもしれない。 航空写真で見たら、いくつか見つかる湖も、近くによると、もっとたくさんある。でも、池も湖なのか。水たまりレベルまで湖にしていいのか。 過...

医者があなたを殺す、系の本だと思うなかれ。医者はあなたを救う。ただ、救わなくていい症状まで救おうとすると、もしかすると殺すかもしれない。 航空写真で見たら、いくつか見つかる湖も、近くによると、もっとたくさんある。でも、池も湖なのか。水たまりレベルまで湖にしていいのか。 過剰診断とは、ようするにそういうことだ。 前立腺がんは、診断技術の向上でかなり多く見つかるようになったという。探せば探すだけ、どんどん見つかるらしい。見つかった人で、幸い命が助かる人もいるが、その1人を探すために、30人とも50人ともいわれる、別に放っておいてもよかったひとも、がんと診断される。 これはがんに限らないが、患者の心理的インパクトの点から、がん、ということで考えてみよう。 水たまりを湖と見立てるような検査で、あなたはがんですよ、といわれれば多くの人は助かりたいと考え、治療に走るだろう。ただ、水たまりが湖になるか、水たまりのままなのかはわからないのだ。わからなくても、自分がそうなりたくない、という心理は否定できまい。 過剰診断は、もちろん経済(というより経営)的な事情からも行われる。けれど、本書の肝はそこにはないと思う。不確実なことに、医者も患者も耐え難い、ということではないか。だからたいていのちょっとした不調にも、がんばって○○炎、などという名前がついてしまう。ここをクリアできないと、過剰診断はなくならないだろうが、むずかしい。僕だって、体が不調だったら原因を知りたい。 過剰診断に対抗できるのは、「健全な懐疑心」だ。健全な懐疑心って、まさに自分のために用意されたような言葉。頭ごなしに否定もしないし、でもホントかいな、と考えることだ。そのための材料として、大変よい本だった。 少々残念なこともある。 帯は近藤誠。「医療もビジネス。病人を増やすカラクリがよくわかる本」とある。 この人の名が出てくると、医療否定本のように見えてしまう。たしかに「医療もビジネス」的な面にも触れられているが、前述のように、そこが本筋と見ると、健全な懐疑心が働かなくなってしまう。 帯を頼む相手を間違えてる、という気もするが、出版もビジネス。読者を増やすカラクリを考えねばならない。

Posted by ブクログ

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